自称「本の虫」が薦める 読書アレルギー向けの小説特集

お初にお目にかかります。

 初めましての方は初めまして、それ以外の方も初めまして。文学部新聞学科1年のチキン代表、ぴのと申します。 

 私にとって記念すべき初投稿!ということで自己紹介から始めたいと思います。

 この世に生を享けて18年、御河童頭にぱっつん前髪で生きてきまして、某アイス菓子ピ〇の断面だと揶揄されてきました。 

 大学生になってからは念願叶って絶賛髪伸ばし中です。鏡に映った髪の長い自分に毎度びっくりにやにやする日々。……だから正確にはもうピノは卒業してしまいました。しかし、生まれてこの方あだ名がないのが悩みの私にとって、貴重なあだ名を捨てるわけにもいきませんので、ピノとして生きていきます。 

 ピノピノ言っていますが、主食はグミです。大抵のグミの味と値段は把握しています。新作のグミが出ると30分かけてコンビニまで歩きます。高校時代は飯テロならぬ「グミテロ」と称して、インスタに食べたグミをひたすら載せるbotをやっていました(今思うと、誰得だったのでしょう)。

 直近の悩みは、Twitterで開催されている日本グミ協会のグミキャンペーンが全然当たらないことです。悲しい。 グミ食べたい。

 最近は課題の量と比例して恐ろしいペースでグミが消費されています。恐らく身体か脳の一部がグミで出来ています。近々レントゲンでも撮ってみよう。 

前置きが長いよ。

 申し訳ございません。本題に移らせていただきます。 

 私が本日ご紹介するのは、グm……ではなく、です。当方「三度の飯より本が好き」でお馴染みの読書マニア!(グミじゃないんかい) 

 中高時代は暇さえあれば図書室に通い、貸出数ランキングに必ず名を残していた、そんな私が読書にニガテ意識を持つ「読書アレルギー」さんにおすすめの小説をご紹介します。  

 夏休みに1冊でも読んでもらえたらこんなに嬉しいことはありません。

「文字の羅列が既にムリ!」眩暈と闘う活字アレルギータイプ

 本を開いただけで眩暈がする!とにかく文章を読むことが嫌いで嫌いで仕方ない!活字アレルギーさんは、きっと国語のテストでも苦労してきたことでしょう。そんなあなたにおすすめなのが、山田悠介さんの小説です。「リアル鬼ごっこ」などで知っている方も多いのではないでしょうか。 

 彼の小説の最大のおすすめポイントは、とにかく読みやすいこと!私は読書好きを公言しておきながら、とにかく集中力が続かないのが悩みで、ひどい時には5分と持たずに本を閉じてしまうことがあります。しかし彼の小説は、一度読み始めたら次に顔を上げるのは読了後。外界への注意散漫を一切許さない、そんな小説です。実際私も「ん?あ、気付いたら終わってた」というマジックに何度もかけられました。 

 中でも疾走感抜群で、私の中で「秒で読める」と話題なのが「スピン」。ちょっと深い人間ドラマを味わいたい方には「キリン」。長い文章は無理!という人には短編集「ブレーキがおすすめ。ちなみに私が一番好きなのは「モニタールーム」。スリル満点で他に類を見ないサバイバルストーリーです。 

 また、それ以外でおすすめなのは辻村深月さんの「ツナグ」、有川浩さんの「レインツリーの国」。特に「レインツリーの国」は、長すぎず、文体も読みやすい、それでいて心温まるという名作。日本語を勉強中の留学生にもぜひおすすめしたい一冊!実際、つい先日にも留学生の友人におすすめの本を尋ねられ、紹介したところです。(買ってました。やったー) 

文字から想像するのが難しい!読解ニガテタイプ

 実はこれを書くにあたって、「そもそも読書が苦手な人って、なんで苦手なんだろう?」と開始3分で躓いてしまった私。そこで友人に意見を聞いたところ、「文字から頭の中に情景を想像するのが苦手で、つい映画やドラマ、アニメの方を見てしまう」とのこと!なるほど、その考えは私には全くありませんでした。ありがとう友人。

 そんなタイプのあなたには、好きなドラマや映画の原作・ノベライズ本がおすすめ!これなら頭の中で登場人物を俳優さんに置き換えたり、舞台や背景を思い浮かべたり、時にはBGMだって想像できます。「あっ!このシーン!」と好きだったドラマを振り返るのには何とも言えない爽快感があります。ぜひお試しあれ。

 ちなみにノベライズ本は小説というよりも台本や情景説明文に近いようなところがあるので、堅い文章が苦手な人はこちらからでもいいかもしれません。

 私のおすすめの原作本は、中村航さんの「トリガール!」、東野圭吾さんの「流星の絆」。これを機に映像作品をもう一度観返してみるのも良いですね。今、猛烈に観たくなっている自分がいます。功にぃ、かっこいいんだ~!!

 また、ノベライズ本でおすすめなのが国井桂さんの「そして、生きる」。これはノベライズと言いながら、ノベライズの域を超えた素晴らしい感動作でした。

 実は私、ドラマや映画では泣けても「文字を読んで泣く」というのにずっと疑問を持っていたのですが、そんな私が初めて泣いた作品です。

TCエンタテインメントより引用

読書してる時間が勿体ない!時間を有効活用したいタイプ

 そもそも読書って必要?読書してる暇があったら、どこかに遊びに行く方が断然楽しいでしょ!そんなあなたは、まだ本当に面白い本に出会ったことがないのかもしれません。

 このタイプの方々は「読み応え」を欲しています。そこで、読み応えたっぷりのとにかく重い小説をご紹介。

 まず、湊かなえさんの「告白」。作者のデビュー作にして最大のヒット作です。これは知っている方も多いのではないでしょうか。

 この作品はとにかく「重い」です。あの内容を「重い」の一言で片付けてはいけないと思うのですが、読了後はしばらく「重…」と放心状態になります(流石に盛りました)。でも、それぐらいおすすめ。

 私は昔から、読んだ後になんとも言えない気持ち悪さが残る本が好きで、好きな作家を聞かれると必ず湊かなえさんと答えていました。(実際に、湊さんの作品は「イヤミス」(読了後に嫌な気分になるミステリー)と呼ばれていますよ!)一度試してほしい感覚です。

 他に湊さんのおすすめの作品を挙げると「白ゆき姫殺人事件」「豆の上で眠る」「夜行観覧車」など。また、数年前にヒットした村田沙耶香さんの「コンビニ人間」も、なかなか気持ち悪くて好きでした。それ以来村田さんの本も読み漁っています。読んだ方がいたら、ぜひ語り合いましょう!

なんか読書を楽しめない!出会えない!面白い本難民におすすめ

 前の項目と少し被ってしまうのですが、最後にこれだけどうしても紹介したくて追加しました。私が一番尊敬している作家の西尾維新さんです。

 「掟上今日子」シリーズで知っている方も多いと思いますが、私が強くお勧めしたいのはライトノベル「〈物語〉シリーズ」!

 西尾さんはとにかく言葉遊びが巧妙で絶妙な、「言葉の魔術師」です。一度西尾ワールドにはまったら抜け出せません。そして数ある作品の中で一番言葉遊びが面白いのが、この〈物語〉シリーズなのです。

 このシリーズは2006年以来、今も続いています。2012年に「ファイナルシーズン」、2015年に「オフシーズン」が刊行されているにも関わらず、そこでは完結せず、2017年にまさかの「モンスターシーズン」が開始。ファンは「終わる終わる詐欺じゃねえか!」と愛のあるディスりを入れつつも、また西尾ワールドにはまっていくのです。

 ということで冊数がかなり多いのですが、とりあえず初めての方は「化物語」を上下読めばはまってくれると信じています。ちなみに個人的おすすめは傾物語、鬼物語、恋物語……いや、もうこの際全部おすすめです。全部読みましょう。

ものすごい量の登場人物、それでいてしっかりしたキャラ設定。推しができたら教えてね。


終わりに

……以上、大変長くなってしまい申し訳ないのですが、私のおすすめの小説紹介でした。ここまで読んでくださった方、感謝カンゲキ雨嵐です。いつも600字の課題文で頭を悩ませている私が、こんなに長く語れるとは……やはり好きなことになると意識も違いますね。この調子で期末課題も頑張ろうと思います。いや、思っているだけです。

 まだまだ遊びに行くのには予断を許さない状況ですが、いい機会だと捉えて、この夏は読書を楽しむのもいかがでしょうか?

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投稿者: ぴの

新聞3年の明るい陰キャ。主食はグミ、特技は昼夜逆転です。
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