はじめに
私がこの山手線一周をやろうと思ったきっかけは、私の好きなライター本が影響です。その方は東京のことが好きで、著書で東京について書いており、実際にこの目で東京のことを見て、東京のことをもっと知りたいと思い、まずは手っ取り早く東京を回れる山手線一周をしてみようと思い立ちました。
駅は新宿駅から外回り。移動手段は自転車。一駅毎にその駅の紹介と、駅周辺の景色などの印象を書いていこうかなと思います。
山手線一周スタート
都会!という印象。色んなお店があり、新宿に来れば大体のものは揃う気がします。しかし、個人的に新宿は何でも揃っていて、面白みのない感じが好きではないです。新宿が好きという友人や後輩がいますが、私には理解ができません。新宿に住む人は新宿のことが好きなのでしょうか。ペダルを漕ぎながらふと思いました。
ライターの方は、ここ新宿のドンキ・ホーテで働いていたらしいです。
ここは…日本…?
昼前から人が多かったです。そしてなにより韓国系のお店が多かったです。聞こえてくる曲は邦楽ではなく、目に入ってくる文字は日本語ではない。もう韓国にいる気分でした。韓国好きの方は好きな場所だと思います。
これは気持ちよさそうに豊島区を直走る友達です。
豊島区は雰囲気がとても良く、最高でした!
落ち着いた場所で、飲食店も娯楽もほどよくある印象でした。
ちなみに夜の高田馬場駅前は早稲田の学生のたまり場で騒がしいらしいです。
ライターの方の著書には、ここのあるメキシコ料理店で大学生時代教わっていた女性教授と語り合ったというエピソードがありました。店名は分かりませんが、いつか探して行きたいなと思っています。
水分補給はこまめに!
まだ序盤にも関わらず、思ったより体力を消耗して高校時代に比べて身体が鈍っていることを実感しました。
むっちゃ良い場所じゃん!!!
駅の外装がとても好みでした。
また学習院大学がすぐ横にあり、上智大学よりも断然駅から近くて驚きました。
新宿を多少マシにした都会といった感じでしょうか。池袋は私の最寄り駅から近いのでよく行くのですが、とても便利な場所だなという印象です。都内最大と言われるジュンク堂もあり、大学の教科書を買うときは必ずと言っていいほどここに行きます。大体の本が置いてあってちょっと引いてしまうほどあります。
ライターの方は、池袋で昔付き合っていた彼女と喧嘩し、彼女が走り去っていくのを呼び止めずにただ突っ立っていたらしいです。そのことについて「傷つけないようにするのはめんどくさい。でも傷つけることのほうがはるかにめんどくさい。人は自分を傷つけてくれる人しか愛せない。僕は彼女を呼び止めるべきだった。」と言っており、この話を読んだときの胸の苦しさは今でも覚えています。
都電。イイ!
趣を感じました。
こういった昔からあるものはこれからも残り続けて欲しいものです。
大塚駅を出てから巣鴨駅にかけて、住宅街が増えてきました。
巣鴨駅を出てから然程時間が経っていないのにもう駅らしきものが…
近っっっ!!!
巣鴨駒込間がとても近くびっくりしました。
天気の子の聖地
この坂は今年上映した『天気の子』の聖地らしいです。
劇場で観た私としてはとても胸に来るものがあり、ここで主人公達が・・・と考えると感慨深く、このように実際に作品の舞台となった聖地に訪れるのは面白いなと感じました。
田端駅からすぐのところに田端台公園という公園がありました。ここで地図を確認していると、チャッチボールをしていた親子がボールを向かいの建物の屋根上に乗せて笑っていました。とても微笑ましく、朗らかで素敵な場所でした。
ライターの方は、西日暮里を通りながら「東京にはなにもない、と言われて死にたくなる人と、東京にはなんでもある、と言われて死にたくなる人なら、どちらが多いのだろう。」と思ったらしい。
ちなみに私は前者です。
日暮里は急な坂と和風なお店が多かった印象。
このあたりから大通りに入り、人の数や交通量も増えてきました。
東日暮里は?
日暮里駅の次が鶯谷と知ったとき、東日暮里ではないのかとふと思いました。余談ですが、中央線には東小金井、武蔵境、武蔵小金井という駅が順番にあり、以前武蔵小金井へ行った際、東小金井の次だと勘違いして武蔵境で降り間違えたことがあります。そのとき東小金井、武蔵小金井、武蔵境にした方が分かりやすくないかと疑問に思いました。もしかするとこういった駅の名前やおかしな順番には由来があるのかもしれないなと、少し駅名について興味を持ちました。
ちなみに東日暮里という地名はあるそうです。
上野駅といえば美術館のイメージが私の中では強いです。現在は、国立科学博物館ではミイラ展、国立西洋美術館ではハプスブルク展、上野の森美術館ではゴッホ展を開催しています。ちなみに私は先日ゴッホ展へ行ってきました。ゴッホの人生を分かりやすくそして面白く表現していた展示だと感じました。とても良かったのでご機会があればぜひ行ってみてください。
アメ横
上野駅を抜けた先にアメヤ横丁がありました。主に魚介系のお店と洋服の店が多く人でとても賑わっていました。私は洋服が好きなので今度じっくり見に行こうかなと思います。
アメ横を抜けて少し歩いたとろにありました。ちょっと分かりにくかったです。
歩行者天国
秋葉原では毎週日曜日は歩行者天国で、中央通りが解放されていました。
今の若者は「アキバ」と聞くとアニメや漫画関連のことを連想しがちですが、秋葉原はもともと電化製品が豊富で、これ何に使うんだ?といった機械の細かい部品などたくさんあります。ちなみに私はギターを嗜んでいるので、秋葉原にあるギターの部品が売られているお店によく行きます。初めて行ったときは都心の楽器屋よりも細かい部品がたくさん売っていて驚いたものです。
飲み屋が多く、夜は栄えていそうな印象でした。
上野駅から走っていて思いましたが、中央通りすごく走りやすいです。
中間地点!
駅名を載せるまでもなく東京駅です。やはり東京駅といえばこれですよね。このレトロな雰囲気がとても好きで、私の地元福岡には門司港という駅があり、そこもこのような外装で、どこか懐かしさを感じました。
ライターの方は、18歳のとき東京駅近くにあるバーに父と行ったらしいです。和訳すると『死ぬほど疲れた』という意味のバー名らしく、二十歳になったら絶対行こうと決めています。
東京有楽町間はとても近く、どうやら地下から歩いて行けるらしいです。
新橋といえばこの蒸気機関車
私は高校一年生の研修で初めて東京へ来たのですが、山手線で新橋駅を通過するときにこの蒸気機関車が見えました。写真を撮ろうとしたけれど、撮り損ねたのを覚えています。あのときの自分は、まさか三年後上京して山手線を一周しているなんて思ってもないでしょう。なんだか感傷的になりました。
私は大学の長期休みでは必ず地元福岡へ帰るのですが、その際に浜松町駅からモノレールに乗り換えて羽田空港へ行くので、浜松町を通るたびに福岡に帰りたくなります。
新しい駅
2020年、田町駅と品川駅の間に「高輪ゲートウェイ駅」が開業するので工事が行われていました。山手線に新しい駅が設置されるのは、1971年に西日暮里駅が開業して以来らしいです。東京オリンピックへ向けて、東京は着々と進化していますね。
思っていたより…
品川駅と聞くと、新幹線が多くとても発達したイメージを思い描いていたので、見た目があまりに普通で思ったより地味だなと思っちゃいました。
駅自体は大きかったのです。ただ駅の周りが車道で囲まれており、遠くから撮る形になり、上手く撮れませんでした。
ライターの方は、昔大崎近辺にある治験のバイトに行ったことがあるらしく、そこで出会った人との一期一会の物語が彼のブログで綴られていました。些細な出来事を鮮明に大切に覚えていることって素敵なことだなと思いました。
あと5駅!
五反田駅と目黒駅辺りからゴールが見えてきたと同時に、もうすぐゴールだと思うと一気に身体に疲労がでてきましたが、「あと少し!」と身体に鞭打ってペダルを必死に漕ぎました。
恵比寿駅を出てから、途中狭く、ギリギリ通れるか通れないかくらいの道がありました。そこを抜けると一気に大きな通りが現れ、あの大都会が見えてきました。
恵比寿には恵比寿ガーデンプレイスという場所があります。ライターの方は、そこで昔付き合っていた彼女といつか別れること悟ったらしいです。全貌をすべてお話したいところですが、野暮だと思うのでやめておきます。
これぞ都会といった相変わらずの人の多さでした。
ハチ公前がよく待ち合わせ場所に使われがちですが、ハチ公前はもう外国人観光客が多く、もはや待ち合わせできない場所だなと感じました。
…とここで友達とはぐれてしまうハプニングが発生。
人混みが多く、まして自転車だったので、次の駅で合流しようということですぐに渋谷駅を後にしました。渋谷は自転車で来る場所ではないですね…
ライターの方は、スクランブル交差点から「寂しさは、他人から感知されることはない。その人の寂しさを一人で知りたいと思う時、人は大抵狂った行為をするけれど、その行為こそ寂しいのだ」という言葉を綴っていました。実際に行くと本当にそうだなと思わされました。
無事友達と合流できました。
原宿駅はこの一風変わった駅名板が昔ながらで好きでした。それでいて後ろを振り返ると竹下通りの多種多様で多彩なお店が立ち並んでいて、その対照的な様が可笑しく面白かったです。
あと1駅!
飲食店が豊富でラーメン屋が特に多かったです。平日お昼に時間があるときは、よく代々木駅周辺でお昼を食べたりします。
完走!!!
結果、合計約9時間かかりました。間に昼食を挟んでこの時間なので、丸一日使えば一駅一駅じっくり見ることもできたのではと思います。気づけば足の特に太ももが痛く、手はかじかんで真っ赤になっていました。
一周を終えて
大塚鶯谷間は坂や複雑な道が多く走りにくかったですが、雰囲気がとても良く住み心地が良さそうでした。一方東京田町間はTHE・都会といった雰囲気で、広い道が多くとても走りやすかったです。また駅と駅の間が短いところは本当に短く、上野神田間はもう歩いてもいい距離でした。
ライターの方は、「東京に迷い絶望し、東京で迷わなくなって絶望した。」と言っていました。別にこの一周で東京のことを全て知れたわけではないし、東京に迷わなくなったわけでもないですが、この一周で、その言葉の意味が少しだけ分かった気がしました。
東京は主に地方の方からすると、東京=都会というイメージを持たれがちですし、私もその一人でした。確かに東京は47都道府県の中で最も都会かもしれないです。しかし、別に東京が全て都会というわけではなく、静かなところもあれば、住みやすいところもあり、どこか懐かしさを覚える場所もあるということを、この山手線一周で知ることができました。
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