「しげるが聞いた!」Asante Project~タンザニアの子どもたちの教育に光を~

ではここからタンザニアでの活動について聞いていくよ!渡航は毎年いつ頃してるのかな?

毎年だいたい2月9月にタンザニアに行っています。上智で言うと2月は春休み、9月は夏休みに入っています。今年の9月の渡航は中止になってしまったので、2021年2月の渡航もできるかどうかわからないので、そこは慎重に判断していけたらなぁと思っています。

毎回何人ぐらいのメンバーでタンザニアに行くの?

東京から5~6人、大阪から3人ほどなので、10人弱ぐらいの有志で行くことが多いです 。渡航費は自費で、現地で使用する物資を購入する資金や設備支援を行う資金は渉外活動で得た企業様からの資金であったり、Asante Marketで商品を販売して得た資金資金でまかなっています。

現地では2~3週間ほど滞在するときいたんだけど、滞在中はどんなことをするの?

平日は毎日幼稚園に行って、授業に参加して、手伝ったりします。遊ぶ時間には子ども達と触れ合ったりします。学校は午前中で終わってしまうので、午後は帰ってきて ミーティングを行ったりしています。土日は現地のメンバーと一緒に都市にバスで行ってショッピングしたり、ビーチやタンザニアといえばサファリというようなイメージもあるのでサファリに行ったりしますね。タンザニアの魅力を伝えるというのも活動の一環なので色んな所に足を運んで、写真を撮ったり動画を撮ったりしてAsante ProjectのInstagram にアップします。その題材集めのためにも観光地に足を運んだりしています。

じゃあその幼稚園ではどのようなことが行われているの?

月曜日から木曜日まで授業があって、金曜日はスポーツデーと言って、運動したり外で遊んだりという日を設けられています。幼稚園なんですが、小学校の前準備として、数字を書く練習やスワヒリ語や英語のアルファベットを勉強する日、絵を描く日みたいな感じで毎日やることが違ってました。幼稚園自体は朝8時ぐらいから始まってお昼には終わるような形態が取られています。

なるほどね。直近の渡航だと2月ってことだよね。3月頃からコロナが日本国内にも影響が出始めていたと思うんだけど、2月の渡航はどんな様子だったかな?

やはりアジア人なので、現地の方にとっては日本人と中国人の区別もつかないのでタンザニアにいるアジア人といえば、中国人みたいなというイメージが強いらしくて…。現地を私たちが歩いていたら「コロナ、コロナ」と言われてしまいました。当時、日本ではそこまで流行っていなかったので、「私たちは中国人じゃなくて日本人だよ」と言ったら、じゃあ、「ノーコロナ!」みたいな感じで分かってもらえたんですけど、アジア人排斥みたいなところも今はコロナの関係で結構強いんじゃないかなぁと思っています。

実際に普段行っている様子ではそういったものはないのかな?

全然感じないですね。ものすごいフレンドリーな人達で、すぐ声をかけてくれてやっぱ日本では考えられないですね。声かけてくれるのはやっぱり嬉しいですね 

一番直近の2月の活動で印象に残っていることは何ですか

大きい設備支援とかはなくて、普段よりは短く渡航しました。いつもは3週間ほど行くんですが、この前は2週間だけ行って、今後どうするかというところを考えたり、色々な幼稚園を視察しました。あとは今後の活動に役立てるために地域の役所に行って教育事情について調べるなど、細々した活動をしてきました。

支援する幼稚園も毎回変わるの?

大体毎回の渡航で2個ぐらい支援校があって、そこも平均して約3回の渡航で支援をします。私たちがこの支援校はこれ以上支援が必要ないなという風に思ったら撤退しています。そして、次の支援校を探すというループを繰り返す感じですね。

自分たちで判断すると言っていたんだけど判断基準などはあるのかな?

大学生なので中途半端な物資支援だけするというのはよくないというふうに考えているので、中途半端な介入をするぐらいだったら介入しないほうがいいというふうに考えています。大学生でもできるようなことで、例えば、教室やトイレを建設するなど、やらないといけないことが残っていて、子供達の家庭が負担しないといけないようなノートのような学習に必要な物資を先生の自腹で提供しているという学校もあるので、そういうところに物資支援をしてあげることによって先生の負担を減らすことが出来る。だからそういう先生の負担を減らせるような活動ができるような幼稚園に絞って、支援をしています。

実際に建設もするんだ!

はい、毎回そういう大きい建設プロジェクトをやっていて、実際に私が経験したのはキッチン建設と教室建設です。それらは教育環境を整える上では本当に必要なものだと思います。キッチン建設を行ったところは外で薪をして、その場で火を起こして料理をしていた幼稚園だったので衛生的に良くなかったんです。ちゃんと建物を作って囲いがある中で料理ができるようにしました。もうひとつの教室建設はすごい小さくて日が入らない暗い教室だったんですけど、子どもたちがぎゅうぎゅう詰めになって、学んでいた幼稚園でした。そこだと姿勢や目も悪くなってしまって、子供たちものびのび学ぶことができないので明らかに教育環境も良くないし、効率が悪いという話になりました。なので、同じ敷地内に新しく大きくて日が入る、明るい教室を建設することになりました。

そんな中でAsante Projectはどのように支援するのかな?

私たちはメインで資金を提供していて、建設支援をする前の渡航で工費の概算を出してもらって、次の渡航までにお金を用意して持って行きます。そして、現地で大工さんを雇って、一緒に現地のマーケットみたいなところに行って、材料を集めて、建設してもらうっていうことをしています。あと、必ず私たちが入っている3週間のうちに建設が終わるように計画を立てて行っています。

そうなんだね!「雇う」っていう響きが大学生とはかけ離れているよね!

日本とタンザニアの経済の差っていうのがあまりイメージできないんだけど、一回の建設にどれぐらいかかるの?

日本で教室を建てるにはすごいお金がかかると思うんですけど、キッチンを建設した時には10万円以内で、教室は12万円くらいで建設しました。創設して歴史が浅い団体なので貯金があるわけではなくて、毎回次の渡航で必要な費用を計算して、メンバー総動員で渉外などを行います 。

「現地のニーズ」をつかむために工夫していることは何かな?

渡航を半年に1回することで、現地の状況を把握するという工夫をしています。割とアフリカでは開発が急速に行われている状態で、半年でものすごく見違えるほどインフラが整備されたり、発展していることがよくあるんですね。そういう開発のスピードが速いタンザニアに大学生としては短めのスパンで行くことによって、その都度何が求められているかとかが変わっているので、それを自分たちの目で見て本当に必要とされている支援だけをやるって言うことをすごく重要視しています。あとは、日本にいる間、現地のメンバーや学校の先生などとこまめに連絡を取りながら、「次の支援でこういうことをやろう」とか「ノートを何冊欲しい」とかそういう細かいところまで考えて、必要とされている支援だけを行うということを心がけています。

アフリカときくと、ちょっと怖いイメージがあるんだけど、タンザニアに日本人だけで行って危なくないのかな?

タンザニアにはBright Aid For Tanzanian Childという組織のボランティアの方々と一緒に活動をしていて、現地滞在中にはそのボランティアの方々の家にホームステイをさせて頂いて、日中の活動もずっと一緒に行動を共にするのでまあ安全性は確保されていると思います。

タンザニアってあんまりイメージが湧かないんだけど、現地の環境はどんな感じなの?

結構暑いので、熱中症には気をつけないといけない部分があるんですけど、暑いので水シャワーはちょうどいいですね(笑)。食生活についてよく質問されることが多いんですけど、私たちが滞在した際には現地のメンバーが朝昼晩と3食ご飯を用意してくれる、キッチンママという人を雇って、その人が日本人の私たちにも合うようなご飯を作ってくれます。例えばご飯の上に鶏肉や魚をトマトで煮たものをご飯を乗せたり、割と万人受けするような食事を用意してくれるので、食生活で困っているメンバーを見たことはないです。

実際に現地に行って大変だったことはある?

一番大きいのは言語の壁だと思います。タンザニアの公用語はスワヒリ語で英語も話されているんですけど、大体学校の先生や子供達はスワヒリ語しか話せない子が多いです。その中で私たちは現地のボランティア団体の方々は英語が話せるので、私たちと現地の人たちのあいだに立って話してくれます。でも、どうしても現地の人々とは間接的なコミュニケーションになってしまうので、ニュアンスが伝わらなかったり直接的に言いたい事が遠回しになってしまったり、スワヒリ語が話せないことでとてももどかしい思いを抱えています。これは問題というよりは今後の課題かなと考えています。

言語は全然違うよね。そんな環境の中での実際に活動を通して学んだことは何ですか

タンザニアはアフリカの中でも発展途上国という印象を持たれがちなのですが、実際渡航に行く中で 明るくて優しい人々とか、賑やかな街並みや文化などにふれあうことができます。私も2回ほど渡航しているのですが、もう一度行ってみたいなという思いを持つようになりました。せっかく現地に行って、多くのことを学び、感じたのでその良さを伝えるということを私たちの使命であると考えています!

活動の中で子供達と簡単なスワヒリ語で会話したり、一緒に遊んだりして純粋でキラキラした笑顔と触れ合うことができて、半年に一度渡航することによって、その子ども達の成長を間近で見ることができるというところが活動の原動力になっています。

この渡航経験を大学の中の学びでも活かすことはできたのかな?

私の場合だとアフリカに興味があって上智に入学した身なので、1年生の時はアフリカの授業を中心にとっていたんですけど、やっぱり現地に行ってからは、教育に対して興味が湧いて、今は教育学科の授業を取っています。興味が広がったっていうのはすごい自分としてもよかったなという風に思っています。
総合グローバル学部ってアフリカに行ったことがある人も結構いて、授業の中でディスカッションをする中で意見交換をすることができてすごい楽しいです。

かりんさんはまだ渡航したことがないと言っていたけど、Asante Projectの活動を通して学んだことはあるかな?

私は家でZOOMを通して行われるワークショップですとか、ミーティングに参加していると先輩方の熱意ですとかすごく伝わってきました。何よりタンザニアに渡航することでしかわからないようなこと感じることがあると思うので、出来る限り早く行ってみたいという思いを抱くようになりました。

そんなお二人のこのサークルに関わる前のアフリカのイメージを教えてください

私はエボラ出血熱っていう負の側面から入ったところがあるので、大変そうだなぁとか助けてあげたいなみたいなボランティア精神から入りました。でも今は割と現地の人の生活を間近で見てきたからこそボランティア精神のような上から目線で物事を見てはだめだなあともっと対等に関わってすごい良い関係性でボランティアを行いたいなという気持ちがすごい強いです。

私も先輩がおっしゃっていたように父の仕事の話や見せてくれた写真から、負の側面からイメージを持ってしまったところがあるんですけど、そういった写真とかから伝わってくるのは結構ビルとか大きい建物が建っていたり、街並みも意外と綺麗でというのを知りました。でも逆にスラム街などから貧困層の暮らす地域を見てみると、衛生状態が良くないし、子供達も道端で過ごしているみたいなメディアから入ってくるようなアフリカのイメージが反映されたような場所とかもあって、その貧富の格差ですとかその子供達へのケアというものが足りてないっていうのはすごく実感できるところではあるので、やはりそういうところを含めて、いかに現地の人たちのニーズに合ったボランティアができるかという所になってくるかなと思ってます。

ありがとう!そういえば今回インタビューを受けているお二方にこのAsante Projectに出会ったきっかけを教えて~!

もともと中学校・高校の時から漠然とアフリカに興味がありました。高校生の時にエボラ出血熱がアフリカで流行って、その時に国境なき医師団が新聞等で取り上げられていて、何か私にもできることはないかなと考え、募金をしました。募金をしたことで国境なき医師団から現地の活動報告の資料が自宅に郵送されてくるようになりました。その写真を見て、今までは教科書等で少し載っている情報しか得られなかったので、その資料を通して、すごい詳しくアフリカの様子を見ることができました。特に子供たちの笑顔がすごい純粋で、ずっと心に残っていて。そして、より興味を持つようになって、大学ではアフリカのこととか国際的問題について学びたいと考え、総合グローバル学部に入学しました。授業を色々と受けてみて、アフリカの貧困問題と教育問題でとても関心があり「アフリカの教育」というキーワードで何かしたいなと考えるようになった時に、このAsante Projectに出会って今まで自分が考えてきたことがそのまま反映されている団体だと直感的に感じ、入りました。

私は父が仕事の関係でよくアフリカに出張していて、タンザニアにも結構出張に行っています。その時にタンザニアの現地で撮った写真から現地の様子を見て、アフリカ全般もそうなんですけど、タンザニアに興味を持つようになりました。そして、将来的にボランティアなり、なにかの形でタンザニアに行ければなと考えていました。そしてサークルを探している時にAsante Projectに出会って、タンザニアつながりで何かあるんじゃないかという風に感じて、そこで興味を持って入りました。

なるほどね。ありがとう!こんな素敵なサークルに興味を持ってくれた新入生ももっと増えてくれるといいな!サークルについて聞きたいんだけど、部費を集めてるの?

部費は年間で1000円です。でもやっぱり渡航費が自費なので部費にはあまり負担をかけられないなと思います。

アリオーゾwebの読者に向けて一言あればお願いします!

アフリカが好きな人とか教育支援をしてみたい、そんな興味がある人にすごいぴったりな団体なので是非興味を持った方は各 SNS に DMをしたりホームページから連絡を下さい またAsanteMarketものぞいてみてください!

聞いてるとアフリカに行きたいなあと思いますね

本当に視野がとても広がると思います

本日はありがとうございました!




インタビュー後記

1年生はどうですか、てんやわんやしている時期(インタビュー当時、7月)だと思うけど…。

できる予定だったことができなくなってしまっているので、これからどうなっていくのかなーと思ってます。 サークルに関しては経験が浅い中でも、後輩たちが頑張って支えていかなければいけないなと思っています。先輩たちがやってきたことをどんどん次に次に伝えていけるような活動をしていかないといけないなと思っています。

めっちゃ偉い!

一度関わるからこそやってかないといけないなと思っていますし、そこは頑張りたいなと思っています。

なんでインタビューを受けようと思ったのかな?

やっぱり活動は先輩を中心にインタビューの中で話をすると思ったんですけど、新入生としての意見と言うか、そういうのもあった方が他の一年生とかにも説得力が増すと思いました。1年生でもこういうことをやっている子がいるんだなぁと知ってもらうことが大事かなと思ったので参加しました。今の時期だとコロナで新歓とかも少なくなっているので、未だにどのサークルに入っていいかわからないと思っている子達がいると思いますし、プラスしてやっぱりアフリカでの活動となると、敷居が高いイメージがついてしまっている現状があるので、それを打破するために1年生としての視点共有できたらなと。よりこのAsante Projectを広められるかなあと思い、参加しました。

めっちゃいい

聞けてよかった!
やっぱりサークルをまだ決めていない新入生が多い中でこうやって活動に実際に参加してくれているこの意見を聞くのはすごい重要なことだなあと思いました 

こんなすごい活動、熱意を持って活動しているAsante Projectさんのことをもっと知りたい!という方はぜひ各種SNSから最新の情報をチェックしてみてくださいね!

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投稿者: しげる

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