初めまして、オーディオ大好き石神井川進(しゃくじいがわすすむ)です。
今回は初投稿ということで、今や現代人にとって必需品の一つになったイヤホンについて記事を書きたいと思います。
みなさんはどんなイヤホンを使っていますか?
JH AudioのMichelle Limitedですか?もしくはUltimate EarsのUE5PRO?それともSENNHEISER IE 800Sを使っているという方もいるでしょう。
なんのイヤホンを使うかで、あなたの生活は大きく変わります。
音楽が好きな人。良いイヤホンにすれば音楽が変わります。聞こえなかった音が聞こえてきます。
高いものを買う必要はありません。ただ、自分にあった良いイヤホンを使って欲しい。あなたが今使っているイヤホンにかけた費用でもっと良いものが買えることを知って欲しい。
イヤホンで大切なことはなんと言っても音質です。ですが、その前にまず知っておかなくてはいけない事があります。
今回はそんなイヤホンの基礎知識を説明したいと思います。
イヤホンの形状~カナル型と開放型~
実はイヤホンには大きく分けて2種類のイヤホンがあるのです。
それがカナル型イヤホンと開放型イヤホン。
カナル型イヤホンの一例
カナル型イヤホンとは、耳の奥に押し込むタイプのイヤホン。耳に入れる部分が取り外し可能なシリコン製のものになっているものです。イヤーピースと呼ばれます。よくこのイヤーピースを無くした!なんて言う人がいますね。
開放型イヤホンの一例
開放型イヤホンとは、耳の奥に押し込まず耳の入り口にはめるタイプのイヤホンです。iPhoneや電子辞書なんかに最初から付いてくるものです。これをそのまま使っている人も多いでしょう。
では、この2つ何が違うのでしょう。
いくつか違いがありますが、なによりも違うのは音が漏れるということです。
カナル型イヤホンは耳栓のように耳の奥に入れるので音が漏れにくく、また周囲の音も聞こえづらいです。静かなリスニングを楽しめます。
開放型イヤホンはその名の通り、音が漏れることで音が籠りにくく開放感のある音が楽しめます。また、耳栓のようにはなっていないので周囲の音も聞こえやすいです。
この2つ、どちらが良いという絶対的なものはありません。音質の好み、装着感の好み、使用するシーンなどによって良し悪しは変わってきます。
カナル型イヤホンは周囲の音が聞こえづらいので当然危険な面があります。その代わりに音漏れが無いので公共交通機関を使う時でも安心して使えます。街中で使うときも遮音性が高いので音楽に集中することができます。
開放型イヤホンは音漏れするので電車などでは使いづらいですし、遮音性が低いので音楽に雑音が混じってしまいます。その代わりに、危険は少ないと言えるでしょう。
しかし、このことを分かっていない人が多すぎる。自分の使っているイヤホンがなにが得意なのかを分かっていない。その結果、とんでもない過ちを犯す。以下、その一例を紹介したいと思います。
耳にはめるタイプの公害・EarPods(Apple純正イヤホン)
Apple公式サイトより引用
iPhoneを買うと一緒についてくるこのイヤホン。説明するまでもなく開放型イヤホンです。ハウジング後方と軸に空気を逃がすためのポートが空いています。
つまり、音が漏れる。
小さめのボリュームなら良い。でも、例えば電車内。どうしても雑音が多い。音楽に集中したいからボリュームを上げる人もいる。すると、どうでしょう。
このイヤホン、なんと驚いたことに自分の周りにいる人にも音楽を聞かせてあげることができるんです。
これは素晴らしい。みんなで音楽を聴くことで通勤通学に疲れた現代人も心躍る。疲れも吹っ飛ぶ。間違いない。さすがApple。
しかし、Appleの素晴らしさはこれだけではない。
なんとAppleは時代の潮流に乗り、EarPodsのワイヤレス版を販売している。
紹介しよう。
耳にはめるタイプのうどん・AirPods
Apple公式サイトより引用
ダサい。
シンプルにダサい。
このイヤホン、装着時に耳から白い軸部分が垂れていることから「うどん」と呼ばれている。
さらに、開放型イヤホンであることに変わりはないので当然音が漏れる。
これで16800円(税抜き)。さすがApple。商魂たくましい。
まあ、はっきり言って買うのはやめたほうがいい。
若干、Appleに対する私怨が混じった気がしますが、このようにイヤホンの使い方を間違えている人が多くいるのが事実です。開放型イヤホンを電車内で使うのは辞めましょう。
次にイヤホンの音を鳴らす部分の説明をしたいと思います。音質の良し悪しを大きく左右するドライバーと呼ばれるスピーカー部分。これもまた種類があるのです。
イヤホンのドライバー ~ダイナミック型ドライバーとバランスド・アーマチュア型ドライバー~
ここでは詳しいドライバーの構造の話は避けて、音の違いについて説明していきたいと思います。
①ダイナミック型ドライバー
低音域が得意なドライバー。仕組みが単純で各メーカーで安価に自社開発を行える。安物はだいたいこれ。
②バランスド・アーマチュア型ドライバー
中~高音域が得意なドライバー。作るのが難しく価格が高価なものが多い。ダイナミック型ドライバーに比べて小型化ができる。
③デュアルドライバー(多ドラ)
片耳に2つのドライバーを搭載したもの。中高音域を鳴らすドライバーと低音を鳴らすドライバーで分けることが多い。また、小型化ができるバランスド・アーマチュア型ドライバーを使って片耳に3機、4機、多いもので12機のドライバーを積んだ”多ドラ”と呼ばれるものもある。変態的である。
④ハイブリッド型ドライバー
ダイナミック型ドライバーとバランスド・アーマチュア型ドライバーの両方を搭載したもの。両方も利点を生かすことができるが、チューニングが難しく高価になりやすい。最近、中国メーカーが安価でハイブリッド型ドライバー搭載イヤホンを販売し始め「どういうからくりなんだ!?」と筆者は困惑している。
こうして文章に起こしてみたもののドライバーの音の性格は実際に自分の耳で聞いてみないと分かりません。以下に使っているドライバーを記載の上価格帯別にオススメイヤホンを紹介していくので是非店頭で視聴してみて下さい。
5000円以内で買えるオススメイヤホン
ZERO AUDIO CARBO TENORE/CARBO BASSO3920円 ダイナミック型ドライバー
Final E2000 4380円 ダイナミック型ドライバー
intime 碧(SORA) 4830円 ダイナミック型ドライバー
茶楽音人(さらうんど)Co-Donguri Brass 3996円 ダイナミック型ドライバー
5000円以内となると、やはりダイナミック型ドライバーが主流です。この価格帯は同じ価格でも音質の良い悪いに大きく差が出ます。逆に言えば選んでいて一番面白い価格帯だとも言えます。良いものは本当に良いです。とても5000円とは思えないものがあります。しっかりと自分の耳で視聴をしてから購入するようにしましょう。
10000円台で買えるオススメイヤホン
SENNHEISER MOMENTUM IN EAR 11547円 ダイナミック型ドライバー
Final heaven Ⅳ 15920円 バランスド・アーマチュア型ドライバー
intime 轟(GO)/煌(KIRA) 12960円 ハイブリッド型ドライバー
10000円を超えてくると、そこはもう趣味の世界。ドライバーやケーブルの種類は多種多様でデザインも凝ったものが多くなります。また5000円以内のイヤホンほどではありませんが良い悪いの差が激しいです。10000円の買い物、けして安くはありません。長期的に使うことも考えて選びましょう。
オススメハイエンドイヤホン
JH Audio Michelle Limited 39980円 トリプルバランスド・アーマチュア型
Ultimate Ears UE5PRO 67800円 デュアルバランスド・アーマチュア型
SENNHEISER IE 800S 116640円 ダイナミック型ドライバー
化け物の世界。買うまではいかなくとも、お店で見かけることがあったら一聴の価値ありです。これ面白いのがSENNHEISER のIE800Sはダイナミック一機しか積んでないことなんですよね。まさにダイナミック型ドライバーの王様。SENNHEISER らしくて最高にカッコいいです。
最後にイヤホンの装着方法について話をしたいと思います。
みなさんはSHURE掛けという言葉を知っていますか?
SHURE掛けとは、通常下向きに垂らすイヤホンケーブルを上に向け耳に掛けてから下に垂らす装着方法で、これを行うことでタッチノイズ(ケーブルが服等に当たって発生するノイズ)を減らすことができます。これはケーブルを伝わってくる振動が耳に掛かっている部分で止まるために可能になります。
タッチノイズ、厄介ですよね。これが嫌でワイヤレスを選ぶ人も多いと思います。でも、SHURE掛けさえすればそんな厄介なタッチノイズともおさらばできます。
ちなみにSHURE掛けのSHUREはオーディオ会社の社名で、このSHUREが初めてSHURE掛けのためのイヤホンを作ったことからこう呼ばれています。
ここまで読んでくださった方ありがとうございました!これで、みなさんもイヤホンマスター!………と、言いたいところなんですがイヤホンの世界は実はもっともっととっても果てしなくて面白いんです。最初にも書いたようにこれは初歩の初歩の基礎知識。実際にはもっともっと伝えたいことがたくさんあります。しかし、ここで文章であれやこれやと説明しても伝わらない部分がどうしても出てきてしまいます。ここから先は今回学んだことを生かしてみなさん自身で探検して欲しいです。音楽を通じてみなさんの人生がより豊かになることを祈っています。
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