【インターンシップ】ネパールで先生になった大学生にインタビューしてみた

今回の記事の主役は、

上智大学入学から半年、まだまだぴかぴかの一女高瀬由衣さん

彼女は今年の夏休み、とある目的のためにネパールのカトマンズに一人で旅立ちました。

留学?違います。

旅行?でもありません。

由衣さんが行ったのは、大学生向けに開かれているとあるインターンシップ

 

なんでわざわざネパールで?と思った方もいるでしょう。

発展途上国でのインターンシップって…?

その疑問の答えは、こちら。

由衣さんはこの夏、子供たちの「先生」としてネパールへ派遣されたんです

 

「アイセック」という団体名は、大学生なら一度は聞いたことがありますよね。

由衣さんが参加したのは、その上智大学委員会にある学生プロジェクトチーム「Wood Job:) (ウッジョブ)」が主催・渡航者の募集をしている国外インターンシップでした!

中途退学率の高い発展途上国の子供たちに、楽しく自由な教育を受けてもらうことで将来の可能性を引き出すのが、そのインターンシップのミッション。

 

初めて行くネパール・カトマンズの地で先生になった大学一年生は、

一体何を考え、何を学び、そして何を教えたのか。

2女にして新人記者のももかのが僭越ながらインタビューさせていただきました!

 

ネパールっぽい写真です!と言って見せてくれました。これが「ネパールっぽさ」か

 

先生になるってどういうこと?


 

―由衣さんは、ネパールに行って先生になったんですよね?

はい!アイセックのカトマンズ支部と連携をとって、現地の小学校で6週間、先生として授業をしてきました。授業内容とか教材も自分たちで用意するんですけど、「子供たちの将来の選択肢を、教育を通して引き出す」っていうのがプロジェクト全体の目標なので、その目標に沿って授業をしました。

 

―教材も自分で作るんですか?すごい。

はい、プロジェクトメンバーみんなで一から作ります。色々参考にしつつ、みんなで考えて。今回はパワポとかを使って作ったPDFを印刷して、ブックレットにしました。プロジェクトメンバーで同い年の美樹が、イラストとかも描いてくれたんですけど、子供たちが喜んでくれて、みんな自主的に色を塗ってくれたり…可愛いですよね。

本当に素敵なブックレットです

 

―全員で作ったブックレットを背負って授業…責任重大!(笑)

そうなんです。そのせいもあって…(笑)、めっちゃ不安でしたね、渡航前は。

 

―1人で行くってだけでも緊張しますもんね。

そうですね、だけど、実際にネパールに行ったことがある人を紹介してもらってお話ししたり、渡航前にみんなでわいわい準備するのは楽しいし私一人では作れないような誇れる授業が作れた手応えがあったので(頑張れました)。そういう協力体制がしっかりしているからこそ、外部の学生でも参加できるんだと思います。ちなみにまさに今、春期の海外インターンシップの参加者を募集しているんです(笑)!

 

―そうなんですね!頑張って記事書かなきゃ(笑)。授業ってどんな感じだったんですか?

教壇に立って、基本的には作ったブックレットに沿って進めました。載っているワークをやってもらったり。あと、たとえば職業紹介の授業の時は、作っていったカードゲームをやったりしました。1年生には「アート」の授業もあったんですけど、それもさっきの「子供たちの将来の可能性を引き出す」という目標に絡めてやってみました。

カードゲームを楽しむ子供たち

 

一任されてるんですね。授業は1日何コマぐらい担当するんですか?

9時から15時までで、毎日4コマぶんの時間をもらってました。昼休みは45分間くらいあるんですけど、それ以外は休み時間がないんです(笑)。けど、授業が終わって子供たちのお見送りをしたら、それ以降は自由でした。近くにカフェがあったりして、慣れてくると、暇になったときとか一人で行けましたね。

 

―由衣さんがすごく生き生きとした顔で話してくれるので、楽しかったことが伝わってきます。何が一番楽しかったですか?

子供たちとの時間が一番好きでした。子供たちと楽しく過ごせるようになってから、現地での生活全体も楽しくなったなって思ってます。接し方がわかってからは、朝とか放課後とかも時間を作ってなるべく子供たちと過ごすようになりました。ネパール語を教えてくれたり、日本語を教えたりもして。子供たちが楽しそうだと私も楽しかったです

確かに楽しそうですね。可愛いなあ

―いいですねぇ。それなら授業も結構楽しかったですか?

うーん…子供たちの元気がいっぱいすぎて(笑)、授業はまとめるのがすごい難しかったんです。楽しそうだからいっかって思っちゃう反面、授業として成立させたかったから…最初から最後までそれが一番の課題でしたね。渡航するにあたって、アイセックの担当マネージャーが一人ついてくれるんですけど、その人と電話でミーティングをするときにアドバイスをもらったり。あとプロジェクトメンバーとかその学校の先生にも相談して、色々試しました。でも、大変だけど、休み時間になるとただの可愛い子供たちに戻ってくれるんで(笑)。その子たちのおかげで元気にもなれるし、疲れちゃうこともあったり…って感じでした。

 

―ちなみにそのただの可愛い子供たち(笑)の中で、特に印象に残っている子っていますか?

授業は持っていなかった子なんですが、面白い10年生(※日本だと高校1年生)がいて、すごくひょうきん者の(笑)。休み時間とかに私が一人でベンチに座っているとその子が寄ってきて、うわーって色々喋ってくれたりしました。あと2年生で、すっごい人懐っこくて、毎日のように話しかけてくれたり、ハイタッチしに来てくれたりした子がいたんです。特にその子にはすごく思い入れがあって、最終日に離れる時はめっちゃ涙こらえました。

 

―泣かなかったんですね。

絶対泣きたくなかったんで(笑)。

由衣さんお気に入りの「めっちゃいい」写真。真ん中にいるのが一番思い入れのある子だそう

 

先生になって変わったことは?


 

―行く前と行った後ではネパールのイメージは変わりましたか?

正直ネパールがどこにあるのかもわからない状態でネパール行きが決まったんですが(笑)。実際行くと、渡航前に想像してたイメージに色がついた感じです。ほんとみんな明るくて、陽気でした。あと、現地にいた中国人の先生が、ネパールでの生活のほうがシンプルだって言ってたんです。その時はよくわからなかったんですけど、いま日本に帰って色々なことに追われていると、ネパールでの生活、朝起きて、授業・仕事をして、そのあとはフリータイムで、夜になったら寝る、っていうシンプルさはすごく過ごしやすかったなって思います。

現地での生活をサポートしてくれたバディとその友人。ディナーに誘ってもらったそう

 

-その国特有の時間の進み方ってありますよね。話は変わりますが、このインターンシップへの参加はどうやって決心したんですか?

まず、私、ボランティアの経験がなかったんです。ボランティアをやる人がたくさんいる中で、もし自分がボランティアをやるなら、どうしてやるのかな、実際にやってみたらどう思うのかなって単純に興味を持ったから、現地の子供たちへのボランティアでもあるこのインターンシップに参加してみようって決めました。それから、私、「他者貢献」できる自分になりたいって思ってて。そのきっかけになるのがこの渡航になったらいいなって思ったんです。

 

―普段の生活の中で「他者貢献したい!」って思うことってあんまりないような。そういう思いはいつ頃からあったんですか?

アイセックを通じて出会った人から受けた刺激が大きいですね。そもそもこのインターンシップ自体が、現地の子供たちにも、教育機関にも、私自身の成長にも貢献できるプログラムだから。そういう、誰にとっても良いことっていうのを自分の手でやってみたいなって

 

―なるほど。特に誰か影響を受けた人とか物事ってありますか?

今そこにいる、雛乃さんです(照)。プロジェクトのリーダーとして、学生メンバー目線も、現地の人目線も、インターンの人目線も考えて、気づかせてくれるような人だったので…本当にすごい人です。

左から、プロジェクトリーダーの雛乃さんメンバーの美樹さん、そして渡航者の由衣さん
実は左のお二人は由衣さんのインタビューを隣で見守ってくれていました(笑)

 

―赤裸々な告白ですね(笑)!それで、実際に行って経験してみて、どうでしたか?

ネパールでいろんな人と出会って文化を吸収したら、ネパールで起こったことも、これから起こることも他人事には思えなくなってこれが色んな人が社会貢献を続ける理由なんだろうなって気づかされました。あとは、ボランティアって誰かのためになるものだって意識が強かったんですけど、予想以上に自分に返ってくるものが多かったです。

 

―なるほど。逆に、現地の子供たちに影響を与えられた!と思うことはありますか?

正直なところ、あまり今回の授業テーマを伝えられた感はなくって…。でも、毎日子供たちと過ごして仲良くなったし、子供たちにとって私は外国人だからインパクトがあったと思うので、いつか私のことを思い出してくれた後に、ああそういえば授業であんなことやったなあって思い出してくれたら嬉しいです。

制服もかわいいですね。由衣さん、先生っぽい!

 

―きっと伝わっていると思いますよ!帰国から約1か月が経過したわけですが、今子供たちに伝えたいことはありますか?

実は、最後のお別れがあまりちゃんとできなかったので…何が一番楽しかった?って聞きたいです。あとは、授業のテーマの関連なんですけど、将来に向けて今何してる?とか、将来の夢変わった?とかも、聞いてみたいなあ。職業紹介のカードゲームとか、楽しんでやってくれてたので。どう思ったのかなあって思います。

 

―聞きたいことが山々なんですね。いつかまたネパールに行けたら良いですね!

今回滞在して、ネパールが本当に好きになったので、普通にまた行きたいです。あとはやっぱり、子供たちに会いたいですね。

 

子供たちと由衣さん。完全に紛れ込んでいます

 

最後にメッセージを


 

―最後に、このプロジェクトに参加する人に先輩としてメッセージをお願いします。

参加して絶対後悔はしないと思います。普段の旅行だと現地の文化にどっぷり浸かれることってなかったんですが、今回のインターンで6週間滞在して、その国の文化とか人をもっと知る方法がわかったので、もし参加してくれるんだったら、伝授しますよ!(笑)

 

―頼もしい!良い先輩になりそう。…せっかくなのでインタビューに同席して頂いていたプロジェクトメンバーの美樹さんにもお聞きしましょう。このインターンシップの良いところってなんですか?

アイセックのインターンシップは、その中身を全部学生が作っているというのが、他の海外渡航プログラムと違うところですね。メンバー全員でプロジェクトの内容を詰めたり、インターンシップ中も国内からサポートしていけるのは、やっぱり学生同士で近い存在なので楽しいし、大学生活での新しい繋がりも生まれると思います。

由衣さんの渡航に向けたミーティングの様子

 

―自分が行かなくても、サポートできて、楽しめる海外インターンシップって確かに珍しい。では最後にプロジェクトリーダーの雛乃さん、なにか一言あれば。

 

実は私も去年このプログラムでミャンマーに行ったんです。それで良いなって思ったのは、やっぱり「インターンシップを自分で作れる」ところだなって。ただ単にインターンシップに参加するよりも、自分が行動を起こすことで何かが生まれるというのが実感できるんです。

Wood Job:) のプログラムでは、現地の子供たちの将来の可能性を引き出す、というお手伝いをするのが目的ですが、それをすることで学生本人が自分の可能性にも気付けるっていうのが最大のメリットだと思います。なので、今の自分と社会に対して本気で向き合いたい人にもおすすめですし、教育に熱のある学生さんにも是非参加して頂きたいなって思います。自由に自分のやりたいこととかも実践していけるので。たとえばもっと上の学年に教えたい、とかがあったらそういう企画を通せたりもしますよ

 

―さすがリーダーらしい、しっかりしたPR(笑)。責任を持ってアリオーゾWebの読者にお届けします。アリオーゾの記事が次の渡航者さんとWood Job:) の活動との架け橋になったらいいなあ…

3人とも、本日はありがとうございました!

 

興味の湧いた人は


 

「Wood Job:)」のインターンシップ

ただいま夏期休暇中の渡航者のエントリーを受付しています!

ちなみに上智大学生以外でも申し込めます。

申し込み期限は5月18日。急げ!

 

少しでも興味のある人は、是非説明会に行ってみてください!

説明会参加はこちら↓から。

【2018年夏 海外インターン説明会 参加登録フォーム】 https://goo.gl/forms/JSQDL9BZTqUIubbN2

プレエントリーはこちら↓から。

【海外インターンシップ プレエントリー】
http://www.aiesec.jp/pre-entry/

AIESECの情報はこちら↓をチェック!

アイセック上智大学委員会公式Twitter
https://twitter.com/aiesec_sophia

ちなみに先生になる以外にも、観光やスポーツ、環境問題など様々な分野のインターンシップがあるそうです。興味がある方はそちらも検討してみては?!

 【アイセック・ジャパン公式HP】
http://www.aiesec.jp

 

 

 

 

 

 

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投稿者: ももかの

漢字表記は百鹿野。でもそれだと可愛くないからももかの。よくキラキラJDに間違われるが、それは残像。GPAで人となりを量る風潮に苦言を呈する。尚卒業できるかは不明。
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