今回お話を伺ったのはワンダーフォーゲル部池谷幸将選手(3年)!
【プロフィール】
池谷幸将(いけや・こうすけ)
ワンダーフォーゲル部
総合人間科学部教育学科3年
きつさを乗りこえた先にある景色に感動
─まず最初にすっごく失礼な質問なんですけど、ワンダーフォーゲル部って何をされているんですか。
ワンダーフォーゲルという言葉は、ドイツ語で「渡り鳥」という意味です。もともとは、野外活動を通じて青少年の健全育成をするというもので、それが日本にも伝わってきました。上智のワンダーフォーゲル部(以下ワンゲル)は野外活動の中でも登山をメインに据えています。他にもキャンプやスキー、沢登りだったりといろいろなアウトドアスポーツに手を出しています。
─上南戦はオープン交流という形で行っていると聞いたのですが、どういうことをしていますか。
上智開催の場合は、登山を行います。去年は上智が企画して北八ヶ岳で登山を楽しみました。南山開催の場合は、南山がクライミングがメインなので三重県の御在所岳というところでクライミングを行っています。上南戦は、みんなで同じことに取り組みながらもそれぞれの大学で専門が違うので、相互交流ということを意識してやっています。
─事前アンケートでは「去年の上南戦で足りないところが明らかになった」と回答されていますが、どういった面で足りないと感じましたか。
去年の上南戦は雨が強くて厳しい環境だったんですけど、結構うちの部員がばててしまいました。そのあとの夏山シーズンでも少しミスが目立っていたので、上南戦はそういったことを気づかせてくれるきっかけでもありました。
─登山の中でのミスというのはどういったものがありますか。
一番多いのは体力不足です。女子に多いんですけど、ばてちゃって荷物が持てなくなったりその人自身が動けなくなって他の部員が担ぐこともあります。他にあるのは、道迷いです。登山のレベルが高くなってくるとちゃんと地図を読まないと進めないんですけど、そこでのミスが何回か起こってしまいました。なので平日にトレーニングをしたり、定期的に地図読み講習を行ったりしてスキルアップを図っています。
─ここまで話を聞いているとレベルの高いことをやっているという印象があります。
人によってレベルはまちまちですが僕らが用意しているトレーニングと山登りをこなしていくだけでみんなそこそこのレベルには到達します。そこそこがどれくらいかって言うと、一年生の夏から南北アルプス(※)くらいは行けるようになります。
─ワンダーフォーゲルという競技の魅力を教えてください。
僕たちは主に登山を行っているので登山に関して言うと、誰でも始められるところです。うちの部員も8,9割が未経験の状態で入部してきます。あとは景色ですね。登っている最中はとてもキツくてホントに嫌になるんですけど、それを乗りこえた先に見える景色はめちゃくちゃ感動します。それを見てしまうと「もう一回来ようかな」と病みつきになってしまいます。
あと、ワンダーフォーゲルに関して言うと、アウトドアスポーツっていうのはいろいろなジャンルや楽しみ方があるのでそこが魅力ですね。
Mだからワンゲルにはまった
─何か他のスポーツはやっていますか。
トレーニングの一環を兼ねてマラソンはやっています。しかもワンゲル部員らしく山を登って降りるというマラソンをやりました。箱根駅伝の5区と6区を一気にやっちゃうというイメージです。後半が下りだったんですけど脚はめちゃくちゃきつかったです。でも、つらさを超えて楽しさも感じられたのでそれはワンゲル部員の良さですね(笑)。
─つらさのなかの楽しさとはどういった感覚なのでしょうか。
ハイになっちゃうんですよね。つらすぎるともはや楽しいっていうか。よくわかんないですね(笑)。
─ちょっとMですか?
僕はちょっとMですね(笑)。みんなは違いますけど、個人的にはこの競技はMじゃないとできないんじゃないかなって思ってます。
─普段からも「つらいのが楽しい」というような考えにはなるんですか。
僕は中高もスポーツをやっていたんですけど、その時からつらい練習をポジティブに考えて乗りこえるようにはしていましたね。普段はそうでもないんですけどスポーツの時はそういう習慣がついてますね。多分ワンゲルやっててMになったんじゃなくて、Mだったからワンゲルにはまったんでしょうね(笑)。
─最後に上智生にメッセージをお願いします。
ワンゲルは注目されないことも多いんですけど、れっきとした体育会なのでそこには自信をもって活動しています。うちはカメラを持って活動している人も多く、その写真もきれいなのでTwitterやFacebookも見てもらって、「意外といいことやってるじゃん」と思ってもらえると嬉しいです。なので、少しは注目してもらいたいです。
【取材を終えて】
夏には月の半分以上を山で過ごすという池谷選手。そこまで人を引き付ける登山、ワンダーフォーゲルの魅力が少しだけわかった気がしました。それにしてもいい写真ばっかりだ…
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