もくじ
・まえがき
・福島県の紹介→県庁所在地が嫌われてる県、福島
・どうしてこうなった?
・福島三国志~県庁所在地の野望~
・郡山市について(後編へ続く)
・まえがき
生まれは秋田、育ちは青森、出身福島郡山。
春休みはいつも通り仙台(宮城)と米沢(山形)へ遊びに行こうと思ってます。
ゆうです。
ある日、いつも通り日課の東北叩きをして悦に浸っていると、
「記事のストックが足りません、好きな東北をボロクソにこき下ろしてください」
と、武蔵国の残りカス、海なし県埼玉のゆきくんに依頼されました。
まあ、春休みですしね。時間もたっぷりあるので書こうと思ったわけです。
ちなみになんですが、普段の僕は専修大学という、キャンパスの立地が良くて、武道館に徒歩で行けること以外何一つ特徴のないところに通っています。
当然記事を書いた事もなく、文も拙いので、この寄稿も温かい目で読んでくれればと思います。
なお、今までの歴代地元紹介記事とは異なっていて、この前編は依頼された通り「地元福島をボロクソにこき下ろす」ことを目的として書いています。
もはや地元紹介ではなく、「地元”問題”紹介」みたいな内容になってしまいましたが、楽しめる人がいてくれたら嬉しいです。
・県庁所在地が嫌われてる県、福島
いきなりですが、この画像を見てください↓
この記事を読んでいるほとんどの人が「?」を浮かべるのではないでしょうか。
ある程度地理に詳しい人であれば、福島県独特の地域区分「会津(緑)、中通り(青/黄)、浜通り(赤)」ではないか、という人もいそうですね。
なお、正解は
A. 県庁所在地を主張する市とその支配領域
です。福島県出身の人に対して県庁所在地の話をするのは極力やめましょう。
きのこたけのこ戦争並みに荒れるかもしれません。僕はきのこ派です。
福島県を代表する都市は四つあります。福島、郡山、会津若松、いわきです。
この内の三都市が福島市の県庁所在権を否定していて、自都市の県庁所在権を主張しています。
「え~福島市って北すぎていろいろめんどくね?ほぼ宮城じゃんそこまで行くなら仙台行くわ(笑)」
といった、すべての都市がそんな浅い理由だけ否定しているのでは断じてないのです。断じて。
いや90%くらいはそうかもしれないけど。
・どうしてこうなった?
福島市が県庁所在地(首都)であることに納得できない人が多いのは、実は日常的な不便さ以外にも歴史的背景や人口比があるんですね。
少し昔の地図を引っ張ってみましょう。
僕のように、信長の野望などが好きな人は見慣れたものかもしれません。
(郡山は明治時代以降に急速に発展した都市なのでこの頃はまだないです)
戦国時代から江戸時代を通して、岩代国は会津藩がほぼ統治していて、磐城国は小領主がパラパラとちっちゃな藩を作って統治していました。
「福島=会津藩」というイメージは、会津に比べて磐城が地味だったことから来ています。
つまり、歴史的には福島県の首都が会津であった期間の方が圧倒的に長いんですね。
福島市が県庁所在地になった経緯を詳しく知りたい人はこのサイトに書いてるのでこっちを見てください。→(福島市が県庁所在地なのは奥羽越列藩同盟が敗北したため – はてな村定点観測所 (hatebu.jp))
このサイトの内容を要約すると、
・今の「福島県」をつくるにあたって旧首都の会津の影響をなるべくなくしたかったから、できるだけ会津から遠いところに(会津に近い郡山がこの巻き添えを食う)
・新政府軍側にとって福島が首都である方が何かと都合がよかった。
つまり、元々栄えていた会津周辺の人達にとっては、福島市の県庁所在地に納得するのは難しかったんです。
そのため、当初は会津若松市が県庁所在地の復活を要求していましたが、やがて県庁所在権の主流は更に利便性と人口が高まったお隣の郡山市に移ることになります。
これが歴史的な背景です。
次に人口について。
県庁所在地である福島市。実は、東北の中で唯一同県他都市に人口を抜かれています。
しかも二都市に。(⇒527036.pdf (fukushima.lg.jp))
郡山市⇒320000人
いわき市⇒315000人
福島市⇒273000人
会津若松市⇒116000人
このため、発展度合いからしても郡山、いわきに頭が上がらないのが福島市です。
・他県の人たちに勝手に決められたことから来る低い正当性
・県内の人たちにとっては都合の悪い立地
・他の都市よりも低い人口。
これらが福島市が他の諸都市に舐められている要因となっています。
・福島三国志~県庁所在地の野望~
20XX年、福島県庁所在地は「郡山派」、「会津若松派」、「いわき派」の三つに分かれ、混沌を極めていた…。
福島県は広いです。とにかく広くて、何もない。
そんな福島県の中でも、まだ何かがある四都市を簡単に紹介します。
遊びに来るときは、新幹線で郡山まで行って、会津かいわきに行くのがおすすめです。
①福島市
現在の県庁所在地。
三つの市から「遠い」、「見どころがない」、「(わざわざ)そこまで行くならぶっちゃけ仙台でいい」と言われている。
本当の県庁所在地なのに三つの大都市すべてからその地位を否定されてしまったかわいそうな存在。
以前までは県内で唯一イオンシネマがあるという優位性があったのが、2018年にいわきにもイオンモールが出来たため、唯一のアイデンティティが喪失した。
著名な出身者に2020年の朝ドラ「エール」のモデルとなった古関裕而がいる。
②郡山市
現在最大の県庁所在地候補。筆者の出身地。
福島県のちょうど真ん中という好立地であり、福島市の弱点でもある「遠い」をカバー。
楽都郡山を名乗っており、市内では音楽を奨励、そのおかげで声楽、管弦楽、吹奏楽など幅広い形式で全国一位の強豪校を輩出している。
東北の中でも有数の新幹線が停車する駅があり、その交通の利便性のせいで駅前の治安が県内ダントツで悪い。数年前まで、駅前警察署のすぐ横に大麻販売店があった。
著名な出身者は大河常連俳優の西田敏行。
③会津若松市
八重の桜の舞台となったことで有名に。
会津若松城に代表されるように、街中に石垣や偉人の墓があるなど昔の頃の面影を残していたり、温泉街があったりと県内有数の観光地となっている。
しかし、時代を下るごとに若者の都会への流出が加速しているのが問題。
郡山市の真隣であり、郡山市の小中学生の修学旅行は99%ここなので、地元の人には飽きられている。
著名な偉人は会津藩9代藩主の松平容保。
④いわき市
主に沿岸部(浜通り)で支持を集めている。
若い世代でも楽しめるスパリゾートハワイアンズ、アクアマリンふくしまや、沿岸部ならではの小名浜魚市場があるなど、会津若松市へ遊びに行くのが「観光」であるのなら、いわき市は「旅行」である。
大規模な合併によって人口は郡山市に次いで二位ではあるのだが、福島県の右下という微妙な立地が災いしてしまい、他三つの都市からは県庁権を否定されている。
有名人はゴー☆ジャス。
・郡山市について
ごめんなさい。ここからが本題です。
この記事ではここまで徹底して福島県、特に福島市サゲをしてきました。
やれ福島市は立地が悪い、県庁所在地になる経緯が地元民からすると不満だ。
おまけに人口でも負けてるじゃねぇか。
きっとこの記事を読んでいる皆さんもきっと「福島市ってクソだな!」と思い始めた頃だと思います。
計画通りです。
ところで皆さん、選択話法(ダブルバインド)という心理テクニックをご存じでしょうか。
最後に選択肢を二つに絞ることで、二つのうちから一方を選ばせる、主に営業などでクロージングに使われるテクニックです。
つまり、ここからが僕の営業です。
実のところ、真に県庁所在地足りえるのは福島県内において二都市しかありません。
それが、福島市と郡山市です。
会津若松市が県庁所在地になるには人口がいささか足りず、いわき市も福島市と同じく「福島県全域から見て遠い」という弱点を克服できないからです。
つまり、この話は結局最終的に
「県庁所在地に相応しいのは福島市か?郡山市か?」
という問題に帰結しますね?
この記事をしっかり読み込んだ有識者の皆さんはもう私が言いたいことが分かってきたのではないでしょうか。
今こそ私のスタンスを表明するときです。
福島市、
次回、後編 郡山市について に続く…
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