上智卒のICU学長!?日比谷潤子さんにインタビュー~上智とICUの違いを探る~

上智大学と似ていると思う大学は?


おそらく一番多い答えが国際基督教大学(以下ICU)だと思います。
早稲田大学や慶應義塾大学とは規模も学生数も違うし、なにか違う雰囲気を感じる。
東京理科大学は「早慶上理」というくくりで話題に上る時には比較されがちだけど、その理系のイメージが上智の外国語のイメージとあまりかみ合いません。

それにひきかえ、ICUは外国語教育に力を入れている点、キリスト教と強い関係をもつ点、キャンパスのほとんどが一か所に集まっている点、留学生が多いイメージ、など共通点はたくさんあるので、どこか「似ている大学」という印象を持っている人が多いと思いますし、筆者もそうでした。



ICUについて調べてみると、、なんとICUの日比谷潤子学長が上智大学外国語学部フランス語学科の卒業生でした!



そこで今回、上智大学とICUについて世界一詳しいであろうICUの日比谷学長にインタビュー!



果たして本当に上智大学とICUは似ているのか、両者をよく知る学長に聞いてみました!

  • 名前:日比谷潤子(ひびや じゅんこ)
  • 国際基督教大学学長
  • 経歴:1980年上智大学外国語学部フランス語学科卒、82年上智大学外国語学研究科言語学専攻博士前期課程修了、88年ペンシルヴェニア大学大学院言語学科博士課程修了、 慶應義塾大学国際センター助教授を経て、2002年国際基督教大学語学科準教授、04年同教授、2012年から現職(~2020年3月末まで)。
今回はICUにお邪魔し、インタビューをさせて頂きました!

よろしくおねがいします。日比谷先生は上智大学を卒業されていますが、学生時代はどんなことをされていたんですか?

ーー今年の3月で学部卒業40周年になるので、ちょうど40年前の今頃は4年生の終りでした。
上智大学には、当時の指定校推薦で外国語学部のフランス語学科に入学しました。
フランス語という新しい言語を学ぶわけだから、とにかく最初の2年はフランス語漬けで、それは大変でしたよ。


昨年の夏にロベルジュ先生というフランス語の恩師がお亡くなりになりました。それで同級生のメーリングリストで、先生が強烈なキャラクターで厳しかったというやりとりをしたり、当時を懐かしみました。

勉強はフランス語漬けということでしたが、サークルなどには所属していましたか?

ーーそんな生活だから、サークルには所属していなくて、フランス語だけですね。

英語学科は別として、すごく忙しいのはフランス語、イスパニア語、ロシア語と当時は言われていましたね。

授業はフランス語で進んでいくので、質問に答えられないと、できないのがわかってしまう。
だから勉強に必死でした。
中には、単位を落とす人もいましたし、同じ年に入学した学科の学生は50人くらいだったと思いますが、一緒に卒業したのは半分くらいかもしれないです。

外国語学部では留学をする学生が多いですが、日比谷先生は留学をされたんですか?

ーー卒業が遅れてもいいから、4年の夏からフランスに留学しようかと考えたけど、結局行きませんでした。
あのとき留学していたら、良いか悪いかはわからないけど、人生は結構変わっていたと思います。

学部卒業後は、上智大学の大学院外国語学研究科で言語学を専攻して、最終的にはアメリカのペンシルヴェニア大学大学院博士課程に進学しました。
もし、4年の夏からフランスに行っていたら、もっとフランスと関わりのある分野などに進んでいたかもしれません。

一緒に卒業した友人の中には、フランスで働いている人もいますが、私にとってフランスは、遊びに行くだけです。
フランスは本当にいいところですよ。

ICUと上智大学が似ている点、異なる点は何だと思いますか?

ーー学科にもよりますが、少人数教育である点に共通点があると思いますね。

一方で、大学全体ではかなり人数が違いますし、立地場所の環境は大違いですよね。
ICUのキャンパスはアメリカ型のキャンパス
アメリカでも都心にある大学はありますけど、リベラルアーツ系の大学は、ICUのようなキャンパスかもっと郊外の大自然の中にある。

逆にヨーロッパの大学はウィーン大学もパリ大学も都心の真ん中にある。
上智は源流がヨーロッパだから、非常にヨーロッパ的ですよね。
町と溶け込んでいるような。

学生も都心の学生とは違うと思います。
ICUは駅からも少し距離があるので、一度大学に来ると外に出るのが大変で、大学内で完結させてしまうことがほとんどだから、大学にいる時間は多いと思います。

決定的な違いは、学内に学生寮があることです。
ICUは寮が大学内にある。
学生の約30%は寮で暮らしていますね。
遠くから通っている人もいるけど、学内に住んでいる人がいるというのは大きな違いですよね。

また、入学した学生は全員が同じ教養学部アーツ・サイエンス学科に在籍するという点も、上智大学との違いだと思います。
上智大学はそれぞれの学部・学科に在籍して、異なる授業を履修すると思いますが、ICUは全員が同じ学部・学科なので、大学生活の共通体験をもつ学生が多いですね。
少人数の大学なので、一つのクラスサイズも小さいので、同じ授業を履修する学生とは顔なじみになるので、ICUの学生はいろいろな繋がりを持っていると思います。

特に、リベラルアーツ英語プログラムという、主に日本語を母語とする学生が入学時から一、二年間ほど履修する語学科目があって、20人ぐらいのセクションと呼ばれる小さなグループで授業が進んでいきます。
論文を読み、レポートを提出したり、グループワークやプレゼンテーションをしたり、課題も多く大変なので、そうした苦労をある程度の期間一緒に味わうので、セクションの仲間の間には強い絆が生まれます。
同じ専門とかクラブの絆もありますが、セクションの友達は一生の友達になることも多いようです。

また、ICUの大きな特徴として、入学時には専門を決める必要がなく、2年次の終わりまでに31ある分野の中から、一つもしくは二つを選択するメジャー制度があります。
1年次の時から、学びたい分野が明確な人は、早くからその分野を中心に学ぶことも可能ですが、多くの学生は入学時に希望していた分野と実際に選択する分野が異なります

ICUの学生は、将来は、国連や国際的な仕事がしたいと入学する人が多いので、年による違いはありますが、おおよそ4人に1人、25%の学生が入学時に国際関係学を学びたいと言います。

入学後、国際関係学の基礎科目などを履修しますが、授業を受けてみると想像していた分野と違うと感じて、国際関係学をメジャーとしない人もいる。
実際にメジャーとする人は15%くらいで、残りの10%は、開発研究という経済寄りの学問や、平和研究とか、国際関係という軸は持ちつつ、別の分野を選択する人がいます。
こうした学び方も、上智大学との大きな違いだと思います

僕らの授業では少人数に分かれる授業が少ないので、そういうつながりがうらやましく思えますね。
ICUならではの授業ってありますか?

ーーリベラルアーツ英語プログラムですかね。
卒業時調査という学生へのアンケート調査があって、リベラルアーツ英語プログラムの評価はとても高いです。

あと、ICUは全員卒業論文が必須です。
全員が教養学部に入学して、全員が卒業論文を執筆して卒業する、というところは全員同じという感じですね。

上智大学では、学部の学生で、一緒の授業を履修することはあるんですか?

総合人間科学部はそういうこともあるようなんですけど、総合人間科学入門という授業を受けなければならないみたいです。
文学部は、新聞と文学と歴史の学科があるから同じ授業を受けることはないんです。
仲間意識はそんなに芽生えないですね。

最後にICUの学長から見て今の上智はどう思いますか?

ーー上智大学では、少人数教育で手厚い教育を受けたと思いますし、丁寧に面倒を見てもらったと思っています。
人数が多い学部では、違いはあると思いますが、基本は少人数で手厚く面倒見のよい教育を行う大学だと思っていますし、今後も基本に忠実であるといいなと思っています。

以上がインタビューの様子です。
上智大学とICUのどんな部分が似ているのか、類似している点を聞きに行く姿勢でしたが、インタビューの途中から、ICUの特徴を聞くと上智大学との違いが浮き出てくる感覚がありました。

特にキャンパスの立地の話では、アメリカ型のICUのキャンパスと比較して、上智大学の立地による、学外での活動が増えやすく学内の滞在時間が短くなってしまう特徴を知り、他大学にはない利点をより利用しようという気持ちになりました。
上智大学とICUを比較して、上智大学の新たな魅力が見つかった方も多いと思います。

日比谷学長、ご協力くださりありがとうございました!!

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投稿者: いたし

いたし
名前何にしようか長時間考えすぎて肩痛くなって「かたいたい」→いたし 他人と違うことに快感を覚えてしまう2年生 だじゃれ、ギャグが好き。ユニークさでおもしろきこともなき世を面白くしたい。
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