みなさんは知っているだろうか…
「ヤクルトを30本飲むと死ぬ」という都市伝説を…
理由としては、乳酸菌を多く摂取しすぎると胃腸に過剰な負荷がかかることや、糖分の過剰摂取が挙げられるようだが、いまいち信憑性のある記事を見つけることはできなかった…
そこで私、けいごぺは我が身をもって検証しようと思い立ったのであります!
私はこの「デッドオアアライブ」な検証において、なぜかそこはかとない自信を持ち合わせておりました。それは…
1. 胃の容量に自信あり
2. 乳酸菌飲料が総じて好き
3. 東京ヤクルトスワローズのファン
はい。この3つの根拠です。30本飲めないわけがないし、死ぬわけがない。
特に、3つ目の「ヤクルトファンであること」は本企画においてかなりの自信につながりますよね。
なぜなら、もしこれで死んでしまえば、ヤクルトファンとしての名が廃るわけですし、企業イメージなどの行きつくところまで考えると、来シーズンのヤクルトの順位にまで影響を及ぼしてしまう恐れがあるわけです(?)
そんなこと、僕にはできない。
3年連続セリーグ最下位を阻止するためにも、死ぬことなくヤクルトの安全性を証明するためにも、この都市伝説を検証しなければならない。
そんな使命感が、私をスーパーマーケットへと駆り立てたのです。
というわけで、ヤクルト30本を買ってきました。ドン。
一体30本とはどの程度なのか、ばらして確認してみることにしました。
ばらした結果がドン。
なんだか、多いのか少ないのか分からないですね。
ただ、容量にしてみると65ml×30本で1,950mlと、かなりのヘビー級であることが分かります。
また、ヤクルトがヤクルトたるゆえんである乳酸菌シロタ株に関しては、200億×30本で6,000億個も配合されているのです!
ちなみに私は6,000億個がどのくらいすごいのか、どのような影響を及ぼすのかよくわかっていません。とりあえず、生きて腸まで6,000億もの乳酸菌シロタ株が送られるわけですね!健康に良さそう!
しかし、最も恐ろしい事実がこの企画には潜んでいます。そう、砂糖の量です。
ヤクルト30本を飲むことで摂取する砂糖の量は、なんと11.5g×30本で345g!!!
ピンとこないみなさまにお知らせすると、WHOが望ましいとしている1日の砂糖摂取量が25g、厚生労働省の指針ですと1日40~50gと、圧倒的に砂糖摂取量をオーバーしているのです。
ちなみに、糖質をとりすぎると「食後高血糖」というものになり、血管に対して大きなストレスを与えてしまいます。果てには、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞といった恐ろしい事態にも…
そんな危険性もつゆ知らず、私はヤクルト30本の準備を完了させ、
「前日の夜から断食をしていたおかげで胃の容量も余裕がある最高のコンディションだぞ~」
と、あほらしいまでに楽観的にこの企画を考えていたのでした。
~実際に飲んでみた~
準備も整い、コンディションがいいと勘違いしている私は、2月吉日の18:15よりこのヤクルト30本企画を始めたのです。
以下は、当日のけいごぺレポとなりますので、悪しからず…
1本目
うまい。うますぎる。
何にも代えられないようなこの味わい。乳酸菌飲料特有の酸味とすっきりした甘みが口内を包み込み、満足度はかなり高い。
1本目でこんなにうまいと感じると、この後29本も飲んでいいのかと背徳感すら感じてしまう。この企画をやろうと思った数日前の自分にスタンディングオベーションが今、脳内で送られている。
10本目
…正直すでにまずい気がする。
今飲むのをやめたら、かなりちょうどいいくらいでおいしくこの企画を終えることができるだろう。苦しいことは嫌なので、本来ならばここでやめてしまいたい。
しかし、私には前述の通りヤクルトファンとしての使命がある。来期の活躍を祈るファンとして、この歩みを止めてはならない。その一心で、この企画の継続を私は決めた。
15本目
道半ばにしてお腹はすでにタポタポ、なんとなく頭痛の気配もする。
このままだと残り15本はただの苦行と化してしまう。この危機に対して、私はヤクルト2本分を温めてみることにした。ということで45秒ほどレンジでチン。
出来上がった温かいヤクルトはただの温かいヤクルト。なに当たり前なことを言っているのかとおっしゃる気持ちもわかるのだが、本当にこのようにしか形容できない。
ちなみに、乳酸菌は高温で死滅するらしい。つまり、温かいヤクルトはただの甘くて酸っぱい飲料なのである。
私はヤクルトを2本分無駄にしたのかもしれない。味変作戦は失敗に終わった。
ちなみに、この辺りでヤクルトを1本飲むペースは10秒から4分ほどにまで落ちてしまった。
20本目
非常につらい。とても気が重い。
食道の手前までヤクルトが来ているのがよくわかるほど、身体は切羽詰まっている。下品な話だが、立ち上がった瞬間にリバースしてしまいそうである。
ゲップが止まらず、身体は足から冷えている。今、自分の体調が悪いことがよくわかる。それがヤクルト20本なのである。
デッドオアアライブ。キルオアビーキルド。死がようやくちらつき始めた。
25本目
手の震え、鳥肌が止まらない。
苦しさは超えている。なぜ、こんなことをしているのか。そんな野暮なことを考えたこともあった。
でも今、私はヤクルトを飲んでいる。ヤクルトを飲むということこそ、今の私に神が与えた試練なのである。
あと5本。5本飲み切って、私は神に近い存在になろうと思う。
27本目
尿意をもよおし、トイレに行くことにした。吐き気を抑えるためか、背筋を伸ばして立つことができない。
気にしてはいなかったが、鼻息がかなり荒い。
冷静になってしまった。
単純に私はヤクルトを30本飲もうとしているバカでしかないのではないか。
あの時、30本飲もうと思い立った自分に対しいらだちが止まらない。とち狂っていたあの頃の自分に喝が送られた。
このような考えが頭をよぎったが、無視して私は残り3本を飲み切らなければならない。無視しなければ、自分が自分でなくなる気がする。
自分を律し、私は残り3本が待っている机へと戻ることにした。
そして…
30本目
ついにラスト1本。心なしか最後の一本だけ気が楽である。
ヤクルトに、ありがとう
自分の胃腸に、さようなら
そして、全ての乳酸菌(シロタ株)に
おめでとう
エヴァンゲリオン最終回さながらの雰囲気の中、私はヤクルト30本を飲み終えた。
すべて飲み終えた後、私はぐっすりと眠ってしまった。戦いの終わりである…
ちなみに、かっこよく寝たつもりでしたが、この眠気は過血糖によるものだそうです。
糖の分解が追いつかず、脳内にブドウ糖が行き渡らなくなり、頭がボーっとして眠くなってしまう。糖尿病の症状の一つだそうです。
~実際に飲んでみて~
都市伝説の検証後、今のところは死んでいないため何とか大丈夫そうです。
ということで、検証結果は
デマである!
ということにさせていただきます。
自分の胃腸が強すぎたせいか、お腹を下すことも、実際にリバースしてしまうこともなく、なんともあっさりとした結果に終わってしまい、私としては非常に残念でなりません。
ただやはり、身体に不調をきたしたのは事実であり、特に顕著に表れたのが顔面でした。
肌荒れが止まらないのなんの。執筆している2週間後の現在でも頬に広がるニキビたちは収まるところを知りません。
また、当初望んでいた効果も中々見込まれていません。
私がファンとして30本飲んだにも関わらず、東京ヤクルトスワローズは練習試合にて現在時点(2021/2/28)で勝ちナシと非常に悲しい結果となっております。
「まあ、練習試合だし、勝てなくてもいいよね!シーズンで勝てばいいんだもんね!」
「あれ、野球するのは私たちじゃなくて選手だよね。そしたら、ファンが『選手に関係なく勝手にする苦行』って何か意味があるの?」
私は心の中に虚しさを抱きつつ、この記事の執筆を終えるのでした。
長々と駄文を失礼いたしました!それでは!
※ 私は特殊な訓練を積んだ上でこの企画に挑戦しました。記事の中で述べたように、糖の過剰摂取は動脈硬化や脳梗塞など血管系に大きなストレスを与えます。マネをしないように…
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