初めまして、Tomと申します!
みなさん、春休みはいかがお過ごしでしょうか。部活やサークル活動に取り組んでいたり、友達とたくさん遊んでいたり、忙しいバイトの日々を送っていたり……。
…あるいは何もすることがなくお家でのんびりと過ごしていたり?
そんな暇を持て余した生活を送る方々にとっておきの暇つぶしを提供しましょう!
僕が皆さんに提供したい暇つぶし……
それは映画鑑賞です!
最近映画にハマってるんです。いろいろな作品を観て徐々にその世界に引き込まれているのですが、その中で気が付いたことがあります。それは、この世には観ていて大きく心が動かされる作品、そうでもない作品、そして鼻で笑うくらいのスタンスで見た方がよい作品が存在するということです。
この類の映画、すなわちB級映画は暇つぶしにぴったり!
ちょっと時間があるときに暇つぶしで見るくらいがちょうどいい作品がそろっています。(少なくとも僕にはこのクオリティの映画をずっと真剣に見続けられるほどのモチベーションを保つことは不可能でした。)
今回は皆さんに僕が観たB級作品をいくつかピックアップして紹介したいと思います。
・・・とその前に
B級映画ってなんなの?
もともとは1930年代アメリカで生まれた、低予算・短期間で制作され、かつ上映期間が限定された映画のことを指していたみたいです。無名の監督や役者が低予算で制作するわけだから内容の質も低い、大量の予算がつぎ込まれた良質のA級映画より格下だぞってことでB級映画。でも最近は低予算でも良質の映画が出てきて本来の意味が曖昧になってるんだとか。だから今は内容の安っぽさなどを指してB級ということが多くなったらしいです。
ほかにもいろいろな理由や歴史があるみたいなんですけど、書きだすとひとつの脚本が出来上がってしまいそうだからここまで!
ここからは本題、作品紹介に移りたいと思います!
※注)僕はまだそこまでの映画通ではありません。そのため、「B級映画」なるものを意識的に観るのもこれが初めてだし、ガチ勢にボコボコにシバかれる恐怖と闘いながらこれを書いてます。ガチ勢の方におかれましてはこのことを考慮したうえ、温かい目で読んで頂けると幸いです。
また作品のおすすめをしてくださった方々にここで深くお礼を申し上げます。ありがとうございました!
では行ってみましょう!!
作品①
「アイアン・スカイ(Iron Sky)」
監督:Timo Vuorensola
公開:2012年
時間:93分
「ナチスが月から攻めてきた!!」
なかなかインパクト強めのキャッチコピー。あらすじもこのキャッチコピーが大体説明してます。
【あらすじ】
2018年、月面に降り立ったアメリカの宇宙飛行士が何者かに捕らわれてしまった。彼を捕らえたのはなんと第二次世界大戦後に月に逃れてきたナチスドイツの残党であった!彼らは地球の征服を目論んでおり、なんやかんやあって地球に乗り込んでくる。まぁこの”なんやかんや”でめちゃめちゃいろいろあるんですけどね。
作品コンセプトとティーザー動画(ある要素を意図的に明らかにしないことで見る人の注意をひく広告映像)をインターネット上で公開し、SFファンから1億円もの資金提供を得て制作されたというこの映画。相当の期待を背負っていたんだろうな……どうしてこうなった……。
映像にはそれなりに迫力があり、特に宇宙空間での戦闘シーンはなかなかのものでした。そこだけなんとなくスターウォーズみたいな。ただしそこにはフォースもジェダイも暗黒卿も存在しないし、なんなら正常な思考の持ち主もあんまりいません。
印象的だったのが登場人物のおつむの弱さ。行動の詰めの甘さというか注意力の無さと言うか、なんというか。ほんとにツッコミどころ多すぎて観ながらひとりでずっとツッコんでました。
ストーリーの展開も全然読めません。起承転結ではなくまさに「起転転転」。予測不可能性という点では評価してもよいかもしれません。
この作品を観るうえでなにより注目して頂きたいのがそのクライマックス。身近なモノが秘める無限の可能性に気付かされるでしょう。このアイデアを思いついた人の発想力に脱帽。声出して笑いました。
しかしただずっとふざけているわけではなく、コメディー風に国際情勢だったりとかアメリカ社会を揶揄しているような描写があって何か批判的なメッセージを含んでいたような”気がします”。
見どころはたくさんあったと思うんですけど個人的には大統領のCampaign Manager (大統領の選挙事務長?)の女性がバカみたいに部下を罵るこのシーンが印象的でした。
すごい言いよう。ここまでくると清々しいです。
全体的にネタ要素満載で90分間飽きることなく観続けられる映画だったと思います!映画見てはじめてここまで笑ったし、普通の映画とは違う面白さがそこにはありました。時間があったらぜひ観てみてください!
作品②
「ドラゴンボール エボリューション(DRAGONBALL EVOLUTION)」
監督: James Wong
公開:2009年
時間:85分
【あらすじ】
物語の主人公はおじいちゃんとともに武術の修行をしながら平和に暮らす、ごく普通の男子高校生、悟空。しかし彼の穏やかな生活は大魔王ピッコロの復活により失われてしまう。7つそろえるとどんな願いでも一つだけ叶えられる不思議な球体「ドラゴンボール」。ピッコロはそれを集めて地球を我が物にしようとしていた。そんな彼の野望を止めるため悟空は自分の運命と向き合いながら仲間とともに立ち向かっていく。
観始めてから80分後、僕の頭には一つの疑問が浮かびました。
「あれ…これ……ドラ…ドラゴンボール………?」
登場人物はみんな原作にも出てくるキャラクターだし、7つ集めると願いが叶うドラゴンボールの設定もちゃんとある。でもこれはドラゴンボールではない。断じてない。
アメリカのヒーローアクション映画をベースにドラゴンボール要素を付け足してできたものといった方が正確かもしれません。洋画要素が強すぎて原作とは似ても似つかないものになってしまっていた気がします。地味ポジションの主人公が高校のイケイケ陽キャに痛い目をみさせたり、その陽キャの取り巻きのhotな女の子に密かに想いをよせていたり、女性キャラが無駄にセクシーだったりとか、そういうのはもういいから……もうちょっとだけ原作に近づけて……。
しかしアクションシーンもスピード感と迫力で溢れていたし、CG映像もふんだんに使われていたため作品それ自体は観ててそこまで飽き飽きしませんでした。
スピード感あふれるアクションシーン
必殺技「かめはめ波」
でもこれはアニメ実写化作品としてではなく、また違ったオリジナル作品として観た方がすんなり世界観に入り込めると思います。
気が付けばこの映画は酷評の嵐に飲み込まれていました。
amazonのレビューもこのザマです。
この作品の総指揮であり、ドラゴンボール原作者の鳥山明でさえもこの作品を批判するという結末に……もうなんかかわいそうだよ……。
「安易な考えでアニメを実写化してはいけない。」この作品はそんな教訓を生んだきっかけだったのかもしれません。
作品③
「シャークトパス (Sharktopus)」
監督:Declan O’Brien
公開:2010年
時間:89分
ついにサメ映画の世界に足を踏み込んでしまいました。このカテゴリーに属する作品を観るのが僕は初めてだったので少し不安でしたがこの作品は見事に僕の期待に答えてくれました。
【あらすじ】
遺伝子操作によって生み出された上半身サメ・下半身タコの生物殺人兵器「S-11(シャークトパス)」。アメリカ海軍の管理下に置かれていたがある時制御不能になって逃げだしてしまう。自由になったS-11は多数の人々を殺しながらメキシコ沿岸を南下していく。元学者アンディたちはこれ以上犠牲者を増やさないためにこの生物兵器を追いかける。しかしS-11の生みの親の科学者ネイサンがこれを無傷で取り戻そうと立ちはだかる。はたして彼らはこの人類に対する脅威を止めることができるのか……。
序盤からさっそくCG感丸出しの「シャークトパス」が登場します。上半身はサメ、下半身はタコの足という夢のような融合。まさに最強生物です。
シャークトパスの大好物はビキニ美女。ちなみに僕も大好 たくさんのビキニの女性がこの作品に登場し、犠牲になります。シャークトパスの神出鬼没性とたくさんのビキニ美女というドキドキ要素のダブルパンチです。
内容の読みやすさもまた面白かったと思います。「あ、こいつ絶対死ぬな。」と予想したキャラクターのほとんどが本当に死ぬという、ホラー映画などにおける”お約束”への従順さ。なんならクライマックスの展開も読めてしまいました。
そんなお約束をしっかり守っているこちらのシーンが僕はお気に入りです!
それまでもやもやとしていた僕の中の「B級映画」のイメージがこの作品を観てからくっきりとした輪郭を持ち始めました。
これはこれで面白かったのでB級映画に興味が湧いてきましたらぜひこの作品を観てみてください。
作品④
ドラゴン・ウォーズ 戦士と邪悪な民
(Knights of the Damned)
監督:Simon Wells
公開:2017年
時間:84分
【あらすじ】
城を攻撃する凶悪なドラゴンを征伐するために王は屈強な戦士たちを送り込んだ。そのとき世界には暗い影が忍び寄っており、彼らは様々な困難に直面する。強大なドラゴン、彼らの命を狙う人魚、飢えた山犬、蘇る死者。仲間を失いながらも彼らは誇りを胸に立ち向かっていく。
「これは間違いなくB級だ……!」
DVDレンタル屋の棚の中にこのタイトルを見つけた時に僕の直感が全力でこう叫んでいました。
実際に観てみたところやはり僕の直感は正しかったようです。
本物のB級はやはり序盤から違う。冒頭でまず観る気を削いできます。
いやさすがにこれはあらすじの説明にしても分量が多すぎるだろう。しかもこれまだあと2枚くらい続きます。最初から何言ってるかわかりません。
さらに中世+ドラゴン+ゾンビとあらゆる要素を詰め込んでくるせいでさらに訳がわからなくなってきます。
戦士たちがゾンビをなぎ倒していくというようなアクション要素もありますがなんだかのっぺりしていて全然迫力がない。
なにより僕が言及したいことは、
「ドラゴン出てこなさすぎ。」
ねぇ、「ドラゴンウォーズ」ってタイトルに書いてあるじゃん。ドラゴンはいつ出てくるんですか?序盤に登場してから当分でてこなくなるドラゴンさん。途中ちょびっと出てきて、若い娘で小腹を満たして、そこからまたしばらくバイバイ。途中からゾンビたちにメインキャラの座を奪われます。
今回紹介した他の作品とは違いこの作品にはツッコミどころがあまりにも少なすぎました。ただひたすらにのっぺりしている。映画を観ていたはずなのにいつの間にか携帯をみているということが多々ありました。
観続けるのが苦痛になって休憩を挟むのはこの作品が初めてでした。どうやら僕はガチもんのB級を見つけてしまったようです…
皆さん、興味があったら是非この作品を探してみてください……。まぁまたこれを観るくらいなら僕はYouTube見ますけど。
皆さん、いかがでしたでしょうか?
B級映画の世界に少し関心をもって頂けたでしょうか?
この記事を制作するなかで、B級映画にはいわゆる「不朽の名作」とはまた一味違った魅力があることに僕は気が付きました!
しかしそれは「感動」とかそんな次元の話ではありません。
それはもっと、もっと低い次元の話。
この記事を応援しよう!
「スキ!」を押すとこの記事を書いたTomが喜びます!