【新企画】SOPHIA KYOUIN COLLECTION #1

 

こんにちは!

 

突然ですが、皆さんは大学生活を楽しんでいますか?

ちなみに私は満喫しています!

特に、素敵な先生の授業がある日は朝からテンションが上がります。

 

みなさんも素敵な先生にご指導いただけるのなら、今まで触れたことのない分野についての興味も湧いてきませんか?

 

そう、新しいことを始めるにはきっかけが大事!

 

SOPHIA KYOUIN COLLECTIONとは?

 

 

この新企画「SOPHIA KYOUIN COLLECTION」では、

1.上智大学の学生の推薦をもとに、

2.大学の素敵な先生方を調査し、

3.取材を通して先生の専門分野に対する信念に触れ、

4.先生の分析結果をイコライザとしてまとめ、

5.みなさんの学習に対するきっかけづくりをお手伝いします!

 

ね、面白そうな企画でしょう?

記念すべき第一回目にご紹介する先生は法学部江藤先生です!

 

#1 江藤祥平(えとう しょうへい)先生

 

【プロフィール】

国際公務員を志し、法律を学ぶ。

大学院卒業後、司法試験を受験。最高裁判所で司法研修生として研修を受け、弁護士となる。

東京大学講師を経て、現在上智大学准教授。

2016年度の秋学期には水・金曜日の一限憲法の授業を担当。

 

江藤先生にはいろいろな質問に答えていただいたので、ご紹介します!

(撮影:上智大学写真部 協力:飼育)

 

先生はどうして憲法を専攻されたのですか?

 

憲法は画期的な価値を守ることができる

これは学者に限ったことではありませんが、私たち人間はみな、この社会を少しでも良いものへとつくり変えていく使命を持って生まれてきていると思います。私たちがいま享受しているこの社会だって、先人たちが血や汗を流してやっとのことでつくり上げてきた社会です。亡き先人たちの恩に報いるためにも、今度は私たちが世界をさらに良いものにして、未来の世代へと橋渡しをしていかなければなりません。

では、なぜ学者なのでしょうか。学者は社会において特殊な位置を占めています。一言で言えば、時代に合わないこと、役に立たないことをしているのが学者です。たとえば、いま学者がこの世からいきなり消え去ったとしても、社会が直ちに機能不全に陥るなんてことはありません。別に学者がいなくても衣・食・住に影響はありませんし、大学の先生だって官庁や企業の人にやってもらえば十分成り立ちます。つまり、学者は役立たずなのです。

しかし役に立たないからこそ、逆説的ですが学者には意味があるともいえます。役に立つというのはどういうことでしょうか。たとえば、会社で働き出すと、皆さんは会社に役立つことしかやらせてもらえません。なぜなら、会社は株主に対して責任を負っていますので、短期的に結果を出す必要があるからです。これはこれでとても大切なことなのですが、問題はこれだけでいいのかという点にあります。

役に立つか否かという物差しは、その時代に生きる人の価値観でしかありません。もしかしたら、そのときは役に立たないと思われることが、100年後にはとても価値あるものになっているかもしれない。そのような価値も守り抜いてこそ、私たちは未来の世代へと貢献できるのです。だからこそ、いまは役に立たないようなことをやっている学者のような人も必要になります。学者は、同時代の人ではなく、未来の人と対話をしています。現に、学者がいま読んでいる文献というのも、基本的には何世紀も前のものなんです。

実は、憲法こそが、この時代に合わない価値を擁護することを目的とした法律です。学者のみならず、ちょっと変わったことをやっている人たちが、時代に流されることのないようにして、未来へと叡智を橋渡しするのが憲法の役割です。私が憲法を専攻したのは、人類というプロジェクトに参加している一員として、未来の時間へと橋渡しをする一翼を担いたいと思ったからです。

 

憲法は、百年後に価値が見出される思想や技術も守っているんですね。

 

先生にとっての憲法の面白さとは何ですか?

 

憲法は「愛の学問」

憲法の面白さは、正義とかとか、社会に出るとなかなか大っぴらには言えないようなことを正面から語ることができる点にあります。たとえば会社で社長と言い争いになったときに、皆さんが「これが正義ですから!」と言ったら笑われると思うんです。会社は、正義を議論する場ではなく、いかに効率的に利益を上げられるかが勝負の場ですから。でも憲法なら、目先の利益に囚われることなく、何が正しいのかを根本から議論することができます。

たとえば、愛の意味というのも、憲法と深く関連しています。憲法は13条で「すべて国民は、個人として尊重される」と定めています。ここでいう個の尊重を、「自分は自分、人は人」という無関心を保障したものと読む人もいますが、やはり誰かを「個」として尊重するということの中には、慈愛の精神が入ってこざるをえない自分とは考え方が違う色々な人たちがいて、その人たちを「慈しむ心」を持つことではじめて社会は良くなっていくからです。国家論と同視されがちな憲法ですが、実は「愛の学問」でもあるわけです。

 

正直、憲法には事務的でとっつきにくいイメージがありましたが、実は他者を慈しむための学問でもあるんですね!

 

授業の際に気をつけていることはありますか?

 

学生には私を乗り越えていってほしい

私が気をつけているのは、自分が話していること以上に、その先に何かがあるんだという無限の素振りを見せることです。私が知っていることなんてたかが知れていますから、それを皆さんに伝えるだけで満足していては、良くて私のコピーのような人しかできません。でも私が無限の可能性を見せれば、その可能性を追求する皆さんはどんどん私を乗り越えていくことができる。皆さんには私を乗り越えていって欲しいんです。

だから私は授業中におしゃべりをしている学生がいても注意しませんし、ましてや出席なんてとりません。それでいいんです。自分は見下されているんですから。こいつの言う話など聞く価値はないと思って、どんどん私を踏み越えていってほしい。もちろん、理由もなく人を見下してはいけません。そうするためには、何か自分に誇れることがなければならない。授業でも、授業外のことでもいいので、自分はこれだけは負けないという自負をもってどんどん私に挑戦して、乗り越えていってもらいたいです。

そのためにも、私は授業で一切手加減をしません。1年生相手の講義でも、学会の最先端の内容を諸外国の学説を交えながら説明しています。よく学生向けに分かりやすく話をしなければならないという先生がいますが、それは学生を甘く見ていると思います。学生は知的好奇心が旺盛です。誰も解いたことのない問いといわれれば、目の色を変えて自分がやってやろうとします。あわよくば、教授をぎゃふんと言わせたいと思っているはず。教師が甘く見るから、学生も甘えるだけなんです。だから、教師は手加減せずに最先端の内容を話せばいい。そうすれば学生はきっとさらにその先に向かおうとするはずです。

 

-先生は学生の探究心をくすぐることを心がけていらっしゃるんですね。

 

学生の間にしておくべきことはありますか?

 

学生のうちは学生のうちにしかできないことを

学生のうちは、社会において役に立たないことをすることをお勧めします。

社会に出ると、皆さんは直ちに価値のあることをするようになります。給料をもらって働くわけですから。たしかにそれはそれで社会のためになることです。しかしよくよく考えてみると、価値のあることをするというのは、ある全体の一部分になるということです。なぜなら、価値は「何か」に資するためにあるのであって、それ自体は目的ではないですから。つまり、価値とは道具と同じです。

でも学生のうちは、価値のないことをすることが許される。周りからみると馬鹿らしいと思われるようなことを、堂々とすることができる。これは、自分自身が目的となることができるということです。自分は社会の道具ではなく、社会そのものを生み出す起点となることができる。これは学生だけに許された特権です。一度社会に出ると様々な制約がかかり、自分が起点となって新しい何かを生み出し続けることは難しくなります。でも学生のときは、しがらみもなく、無限の可能性を追求できる。

だから学生のうちは、社会に入ってから役立つことを前もって勉強するのではなく、一見すると社会にとって役に立たないこと、社会人では到底思いつかないような面白いことをどんどんなさったら良いのではないかと思います。

 

学生には、社会人のような「結果」を求められていない身分であるからこそできることがあるんですね。

 

番外編:先生のプライベートについて

ここからは、取材班がどさくさに紛れてお聞きした先生のプライベートについてご紹介します!

 

 

Q. 朝は何時に起きていますか?

 一限のある朝は4時に起きます。

 

 はんやっ!

 

 まず、コーヒーを淹れて、クラシック音楽を聴きながら、その日の授業で話すことをまとめます。私は講義ではノートを見ずに話をするため、事前に講義の流れを脳裏に焼きつけておく必要があるのです。早起きするのはそのためです。

 

 4時に起きるのは、一限に授業を担当するようになってからということですか?

 

 はい。ただ普段も6時ころには起きています。空が夜明けとともに明るくなるのを見るのが好きなんです。自然に生かされていることを実感できます。

 

 そんな江藤先生は来年も一限を担当されるとのことです。来年もよろしくお願いします。

 

Q. 好きな食べ物はなんですか?

 昔から僕はカレーライスが大好きです。

 

 おお〜!カレー!

 

 自分でスパイスからカレーを作るほど大好きです。

幼い頃、父親がよく美味しいカレーライス屋さんを見つけては、連れて行ってくれました。今でも実家に帰ると、母親が美味しいカレーをたくさん作って迎えてくれます。カレーを食べると何だかほっこりします。

 

 カレーが思い出の味なんですね。

 

Q. 休日はどのように過ごしていますか?

 私には、夜景を見ながらワイングラスを傾けているお姿しか浮かびません。

 

 笑。そんな格好いいものではありません。

休日は、料理、洗濯、掃除などの日常家事に奔走しています。家事はわりに好きな方です。

時間があれば映画を観ます。最近ですと、ミュージカル映画を観ました。もし歌って、踊りながら授業できたら、最高でしょうね笑。

 

 歌って踊りながらの授業!それは斬新ですね!

 

Q. 先生は犬派ですか?猫派ですか?

 僕は猫派です。あのツンデレ感がたまらないです。本当は構って欲しいのに、ツンツンしてる。

 

 そう…!最高ですよね!

 

 家に入る際に鍵を挿す音が聞こえると、首輪の音を鳴らしながら玄関まで走ってくるんです。でもいざ来ると、何事もなかったかのようにスーっと去っていくんですよ。明らかに嬉しいくせに、ツンツンしてる。

 

 それは可愛すぎます!ところで先生は現在、猫を飼われているんですか?

 

 両親の実家で飼っています。たくちゃんと言います。

私が18の頃、母親が捨てられていた赤ちゃん猫を二匹拾ってきました。その頃の私は受験の直前だったのに、物凄い音で泣き叫ぶものですから、母親と大げんかしたのを覚えています。

 

 すごいタイミングですね……!

 

 そう、でも猫が来てから家族は少し丸くなったような気もします。これって一種のペットセラピーでしょうか。

 

いかがでしたか?

授業のわかりやすさはもちろん、その合間の面白い雑談が法学部をはじめとする多くの学生に人気の江藤先生を企画の編集長である私が分析をした結果、このようになりました!

 

 

インタビューを通して、その素敵な声や、毎朝皇居か神宮外苑をランニングすることが趣味というアクティブな一面が印象的でした。

江藤先生、お忙しいなか取材にご協力いただいたきありがとうございました!

 

今回の記事を通して、みなさんも憲法を学びたくなってきたのではないでしょうか。

少なくとも私はなりました!来学期本気で履修しますよ!

 

この企画の主目的である、「先生の信念に触れることでその授業にも興味を持つ」ということが達成されたところで、今回はおしまいです!

 

次回にも乞うご期待!

 

この企画では、インタビューする先生を学生の推薦で選定しています。

みなさんの周りにいらっしゃる素敵な先生について、アリオーゾのメールフォームまたはtwitterfacebookよりご連絡ください!全力でインタビューに参ります!

上智大学の先生であれば、常勤・非常勤どちらもOKです!

自薦・他薦は問いません!推薦お待ちしています〜!

 

投稿者: さあや

全身ピンク色の服を身につけたガリ勉。 こう見えて社会福祉学科で、常に福祉に関することを考えている。 通称ピンク番長。後輩からは「ピンク先生」と慕われているらしい。

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